少年事件の流れとは 家庭裁判所に送られた後の手続と処分を解説
少年事件は、大人の刑事事件とまったく同じ流れで進むわけではありません。少年法では、20歳未満の者が対象とされ、18歳・19歳の者も「特定少年」として引き続き少年法の適用対象になります。少年事件では、家庭裁判所が調査や審判を行い、その少年にどのような処遇が適切かを決めていく仕組みがとられています。
そのため、少年事件では、逮捕されたかどうか、在宅で進んでいるかどうかだけでなく、その後に家庭裁判所でどのような調査が行われ、どのような結論があり得るのかを理解しておくことが大切です。少年審判は、非行の有無だけでなく、再び非行に及ばないためにどのような働きかけや処遇が必要かも見ながら進められます。
家庭裁判所での詳しい進み方を知りたい方は、家庭裁判所の手続もあわせてご覧ください。少年事件の流れを理解するうえで、家庭裁判所の役割はとても重要です。
少年事件はどこから始まるのか
少年事件は、警察が事件を把握するところから始まることが多いです。被害届、通報、現行犯、学校からの連絡、保護者からの相談などをきっかけに、警察が事情を調べることがあります。その後、事件の内容、少年の年齢、事件の類型などに応じて、手続が進んでいきます。
もっとも、少年事件では、警察で調べを受けたからといって、直ちに大人と同じ刑事裁判になるわけではありません。少年事件では、家庭裁判所が中心となって調査や審判を行い、適切な処遇を決めていく仕組みがとられています。
逮捕された直後の対応が不安な場合は、千葉で刑事事件により逮捕された方へも参考になります。少年事件でも、最初の段階で何が問題になっているかを整理することはとても大切です。
警察の調べの後、家庭裁判所で手続が進みます
少年事件では、警察官や検察官から家庭裁判所に事件が送られ、家庭裁判所で手続が進むのが中心です。家庭裁判所は、事件の内容だけでなく、少年の性格、生活環境、家庭での監護状況、学校生活、交友関係なども踏まえて、どのような処遇が適切かを判断します。
ここで大切なのは、家庭裁判所に事件が送られたこと自体が、直ちに重い処分を意味するわけではないということです。家庭裁判所は、調査や審判を通じて、保護処分が必要か、不処分が相当か、審判不開始とするか、検察官送致が相当かなどを見ていくことになります。なお、少年の年齢や事件の類型によっては、入口の手続に違いがある場合があります。
家庭裁判所ではまず調査が行われます
家庭裁判所に事件が送られた後、まず重要になるのが調査です。家庭裁判所調査官が、少年本人や保護者から話を聴き、事件の背景や生活状況、家族関係、学校での様子、交友関係などを確認していきます。少年事件では、起きた出来事だけではなく、なぜそのようなことが起きたのか、今後同じことを繰り返さないために何が必要なのかが重視されるためです。
そのため、家庭裁判所では、事件の内容だけではなく、本人の受け止め方や反省の状況、家族の支援体制、生活を立て直す見通しなどが広く見られます。少年事件では、家族の関わり方がとても重要で、保護者がどのように監護し、今後の生活を支えていくのかも判断に影響します。
取調べや供述への不安が強い場合は、千葉の刑事事件で取調べが不安な方へも参考になります。少年事件でも、何をどのように話すかは、その後の流れに関わることがあります。
観護措置がとられることがあります
少年事件では、事案によっては観護措置がとられることがあります。観護措置とは、家庭裁判所が、審判を進めたり適切な処遇を決めたりするために必要があると判断した場合に、少年を少年鑑別所に収容することがある措置です。少年鑑別所では、少年の性格や行動傾向、生活状況などについて鑑別が行われ、その結果も家庭裁判所の判断資料になります。
観護措置は、大人の勾留と同じ意味ではありません。少年事件では、処罰のためではなく、適切な調査や処遇判断のために行われる点が特徴です。ただし、本人や家族にとって大きな負担となることはあるため、今どの段階にあるのかを理解しながら対応することが大切です。
身体拘束が続いていることが不安な場合は、千葉の刑事事件で釈放を目指す方へもあわせてご覧ください。少年事件は大人の保釈と同じではありませんが、拘束の意味や不安を整理するうえで参考になります。
試験観察になることもあります
家庭裁判所は、すぐに最終的な処分を決めるのが適切ではないと判断した場合、試験観察に付することがあります。試験観察とは、一定期間、家庭裁判所調査官の観察のもとで生活状況や更生への取組を見たうえで、最終的な判断をする制度です。
試験観察の間は、少年本人の生活態度だけでなく、家庭での過ごし方、学校への通学状況、保護者の関わり方なども見られます。試験観察は、少年が生活を立て直すための機会であるとともに、その後の結論を考えるための期間にもなります。
審判で最終的な結論が決まります
家庭裁判所の手続の中心になるのが審判です。審判では、裁判官が、これまでの調査結果や必要な資料を踏まえて、どのような結論が相当かを決めます。少年審判は、大人の刑事裁判とは異なり、原則として非公開で行われます。これは、少年の更生やプライバシーへの配慮が重視されているためです。
もっとも、事件の内容によっては、被害者や遺族の傍聴が認められる場合があります。
審判では、少年本人や保護者の話、家庭裁判所調査官の調査結果、必要に応じた鑑別の結果などが踏まえられます。また、少年や保護者は、付添人を選任することができます。多くの場合、付添人は弁護士です。付添人は、少年の権利を守りながら、今後の処遇の見通しを整理する重要な役割を担います。
審判の結果にはどのようなものがあるのか
少年事件の審判の結果としては、保護処分、不処分、審判不開始、検察官送致、知事又は児童相談所長送致などがあります。
保護処分は、少年の更生や再非行防止のために行われる処分で、保護観察、少年院送致、児童自立支援施設等送致などがあります。なお、18歳・19歳の特定少年については、保護処分の内容や考え方に特則があります。
不処分は、審判を経たうえで保護処分に付するまでの必要がないと判断された場合の結論です。審判不開始は、そもそも審判にまで進める必要がないと判断された場合の結論です。刑事処分が相当と判断された場合には、事件が検察官に送致されることがあります。また、一定の重大な事件では、原則として検察官送致が問題となる場合があります。
保護処分の内容を詳しく知りたい方は、保護処分のページもご覧ください。少年事件の流れを理解するうえで、最終的にどのような結論があり得るのかを知っておくことはとても大切です。
被害者がいる事件では被害者対応も重要です
被害者がいる少年事件では、被害の内容や生活への影響、謝罪や弁償の状況、事件や少年に対する被害者の気持ちなどが手続の中で考慮されることがあります。そのため、少年事件であっても、被害者への対応を軽く考えることはできません。
もっとも、謝罪や弁償をしたから必ず軽い結論になるとまではいえません。家庭裁判所は、形式だけではなく、本人の反省の内容、再発防止への取組、家庭での支援体制などを含めて総合的に見ています。
家族が知っておきたいこと
少年事件では、家族の関わり方がとても重要です。家庭裁判所は、少年本人の反省だけでなく、保護者が今回の出来事をどのように受け止め、今後どのように生活を支え、再発を防いでいくのかも見ています。そのため、感情的に叱るだけではなく、現実的な再発防止策を考えることが大切です。
たとえば、交友関係の見直し、学校との連携、生活時間の立て直し、スマートフォンやSNSの使い方の整理など、具体的な取組が重要になります。家庭裁判所は、反省しているという言葉だけではなく、その反省を支える生活環境が整うかどうかも見ています。
ご家族が突然事件に直面し、何から考えればよいか分からない場合は、家族が逮捕されたらすぐ弁護士へも参考になります。少年事件でも、家族が早い段階で流れを理解し、見通しを持つことはとても重要です。
少年事件の流れを正しく理解することが大切です
少年事件は、大人の刑事事件と違い、警察での調べの後、家庭裁判所での調査、観護措置、試験観察、審判を経て、保護処分や不処分などの結論に至ることがあります。そのため、単に「逮捕された」「呼ばれた」という事実だけで不安になるのではなく、今どの段階にあり、次に何が起こり得るのかを理解することが大切です。
また、少年事件では、初動の対応、取調べへの向き合い方、家庭での支援の準備、被害者への対応などが、その後の見通しに影響することがあります。流れを正しく知り、落ち着いて一つずつ対応していくことが、本人にとっても家族にとっても重要です。
今後の生活への影響が不安な方は
千葉の刑事事件で生活への影響を抑えたい方へもあわせてご覧ください。
FAQ
少年事件の流れとは
少年事件は、大人の刑事事件とまったく同じ流れで進むわけではありません。少年法では、20歳未満の者が対象とされ、18歳・19歳の者も「特定少年」として引き続き少年法の適用対象になります。少年事件では、家庭裁判所が調査や審判を行い、その少年にどのような処遇が適切かを決めていく仕組みがとられています。
そのため、少年事件では、逮捕されたかどうか、在宅で進んでいるかどうかだけでなく、その後に家庭裁判所でどのような調査が行われ、どのような結論があり得るのかを理解しておくことが大切です。少年審判は、非行の有無だけでなく、再び非行に及ばないためにどのような働きかけや処遇が必要かも見ながら進められます。
家庭裁判所に送られるとどうなるのか
少年事件では、警察官や検察官から家庭裁判所に事件が送られ、家庭裁判所で手続が進むのが中心です。家庭裁判所は、事件の内容だけでなく、少年の性格、生活環境、家庭での監護状況、学校生活、交友関係なども踏まえて、どのような処遇が適切かを判断します。
家庭裁判所に事件が送られたこと自体が、直ちに重い処分を意味するわけではありません。家庭裁判所は、調査や審判を通じて、保護処分が必要か、不処分が相当か、審判不開始とするか、検察官送致が相当かなどを見ていくことになります。
審判の結果にはどのようなものがあるのか
少年事件の審判の結果としては、保護処分、不処分、審判不開始、検察官送致、知事又は児童相談所長送致などがあります。
保護処分は、少年の更生や再非行防止のために行われる処分で、保護観察、少年院送致、児童自立支援施設等送致などがあります。なお、18歳・19歳の特定少年については、保護処分の内容や考え方に特則があります。

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