このページで知ってほしいこと
公務執行妨害は、警察官などの公務員が職務を行っている場面で、暴行や脅迫があったとされる場合に問題となる犯罪です。警察官との口論だけで直ちに成立するわけではありませんが、制止を振り払った、押した、腕をつかんだなどの行為が問題にされることがあります。
逮捕されているのか、在宅で呼び出されているのか、接触や発言に争いがあるのかによって、取るべき対応は変わります。事案によって見通しは異なるため、現在の状況に応じて、取調べ対応、身柄解放、不起訴の可能性、仕事や家族への影響を整理することが重要です。
千葉で公務執行妨害についてお悩みの方の中には、警察官とのやり取りの中で突然トラブルになり、「逮捕されるのか」「この先どうなるのか」「前科がつくのか」と不安を抱えている方もいらっしゃると思います。
公務執行妨害は、警察官などの公務員が職務を行っている場面で、その職務に対して暴行または脅迫があったとされる場合に問題となる犯罪です。ただ、現場では感情的なやり取りや混乱の中で話が進むことも多く、何が起きたのかを落ち着いて整理しないまま捜査が進んでしまうことがあります。
本人としては強く抵抗したつもりがなくても、接触の態様、当時の言動、周囲の状況、警察官側の説明などによって、公務執行妨害として扱われることがあります。そのため、早い段階で事実関係を整理し、どこが争点になり得るのかを見極めることが大切です。
刑事事件全体の流れを確認したい方は、 千葉の刑事手続に関する弁護 もあわせてご覧ください。
公務執行妨害とは
公務執行妨害とは、公務員が職務を執行するにあたり、その職務に対して暴行または脅迫を加えたとされる場合に問題となる犯罪です。警察官による職務質問、現行犯対応、交通違反の取締り、酔った状態での警察対応などの場面で問題になることがあります。
もっとも、警察官ともめた、口論になったというだけで直ちに公務執行妨害になるわけではありません。実際には、その場でどのような職務が行われていたのか、どのような接触があったのか、どのような発言があったのか、当時の状況がどうだったのかを具体的に見ていく必要があります。
公務執行妨害では、相手が警察官であることから、現場でそのまま逮捕されることもあります。だからこそ、事件名だけで軽く考えず、初期段階から慎重に対応することが重要です。
公務執行妨害で問題になりやすい場面
公務執行妨害が問題になりやすいのは、警察官による職務質問、制止、事情聴取、現行犯対応、交通違反の取締り、飲酒後のトラブル対応などの場面です。
たとえば、制止を振り払った、押した、腕をつかんだ、胸元付近に手が触れた、警察官の進行を妨げたなどとして、身体的な接触が問題にされることがあります。
また、言い方や態度が強かったこと自体ではなく、当時の状況の中で脅迫と受け取られ得る具体的な言動があったかどうかが問題になることもあります。現場では、本人の認識と警察側の認識が食い違うことも少なくありません。
そのため、防犯カメラ、ドライブレコーダー、目撃者の有無、警察官との距離感、やり取りの流れ、本人の酔いの程度などを丁寧に確認することが大切です。
警察官ともめただけで公務執行妨害になるのか
警察官と口論になっただけで、直ちに公務執行妨害が成立するわけではありません。公務執行妨害では、公務員の職務に対する暴行または脅迫が問題になります。
ただし、本人としては口論の延長だと思っていても、警察官の制止を振り払った、体を押した、腕をつかんだ、現場から離れようとして接触したといった事情があると、暴行があったと評価されることがあります。
また、公務執行妨害では、その公務がどのような内容だったのかも重要です。職務質問なのか、現行犯対応なのか、交通取締りなのか、保護や制止の場面だったのかによって、見ていくべき事情は変わります。
適法な職務執行かどうかが問題になることがあります
公務執行妨害では、単に公務員とトラブルになったかどうかだけではなく、その公務員がどのような職務を行っていたのか、その職務が適法に行われていたのかが問題になることがあります。
たとえば、警察官の職務質問や制止の場面で、どのような根拠や必要性があったのか、本人に対してどのような説明や対応がされたのか、身体接触に至るまでの流れがどうだったのかを確認する必要があります。
もっとも、「警察官の対応に納得できない」という気持ちだけで、公務執行妨害の成否が決まるわけではありません。現場の状況、客観的な記録、双方の供述を踏まえて、どこが法的に争点になるのかを整理することが重要です。
公務執行妨害で逮捕されることはあるのか
公務執行妨害では、事案によって逮捕されることがあります。特に、警察官との目の前でのトラブルがきっかけになることが多いため、その場で現行犯逮捕されるケースもあります。
もっとも、公務執行妨害だから必ず逮捕されるわけではありません。後日呼び出しを受け、在宅事件として捜査が進むこともあります。逮捕されるかどうかは、行為の内容、現場の状況、逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ、本人の生活状況などによって変わります。
逮捕の流れや初動対応について不安がある方は、 千葉で刑事事件により逮捕された方へ も参考になります。
逮捕された場合の流れ
公務執行妨害で逮捕された場合、ずっと警察に置かれたままになるわけではなく、法律上の時間制限の中で手続が進みます。
逮捕後は、まず警察が身柄を検察官に送るか、釈放するかを判断します。その後、検察官が勾留を請求するか、起訴するか、釈放するかを判断していきます。
勾留が認められると、原則として10日間、さらに必要があると判断された場合には延長されることがあります。公務執行妨害でも、事案の内容や証拠関係、本人の生活状況などによっては、身柄拘束が続くことがあります。
仕事や家庭への影響も小さくないため、早い段階で現在どの手続段階にあるのかを把握することが重要です。勾留や釈放について確認したい方は、 千葉の刑事事件で釈放を目指す方へ もあわせてご覧ください。
在宅事件として進む場合もあります
公務執行妨害でも、逮捕されず、在宅事件として捜査が進むことがあります。この場合、警察から電話や書面で呼び出され、事情聴取や取調べを受けることがあります。
在宅事件であっても、刑事事件として進んでいることに変わりはありません。取調べでの説明、警察官側の供述、現場の客観資料、本人の反省状況などを踏まえて、最終的に検察官が起訴するか不起訴にするかを判断します。
逮捕されていないから大丈夫と考えて対応を先送りにすると、供述の整理や証拠関係の確認が不十分になることがあります。在宅事件については、 在宅事件とは も参考になります。
取調べで大切になること
取調べでは、その場の流れに押されてしまい、十分に整理しないまま話してしまうことがあります。しかし、あとで記録として残る以上、どの部分を認めるのか、どの部分に争いがあるのかは慎重に考える必要があります。
たとえば、接触自体はあったとしても故意ではなかったのか、職務の進行を妨げるようなものだったのか、相手の説明と食い違う部分はどこかなど、整理すべき点はいくつもあります。
事実関係に争いがあるのに、曖昧なまま話を合わせてしまうのは注意が必要です。何が事実として言えるのか、何が記憶にないのか、何が推測なのかを分けて整理することが大切です。
取調べへの対応が不安な方は、 千葉の刑事事件で取調べが不安な方へ もあわせてご覧ください。
供述調書に署名する前に確認すべきこと
取調べで作成される供述調書は、その後の手続に影響することがあります。内容をよく確認しないまま署名すると、あとから「その内容を認めた」と扱われることがあります。
公務執行妨害では、接触の有無、力の強さ、故意の有無、警察官との距離、当時の発言、職務の状況などが重要になります。そのため、調書に書かれた言葉のニュアンスが、自分の認識と合っているかを慎重に確認する必要があります。
内容に違和感がある場合には、修正を求めることが大切です。事実と違う記載や、話していないことが書かれている場合には、納得できないまま署名押印する必要はありません。
処分の見通しはどう決まるのか
捜査の結果、検察官は起訴するか、不起訴にするかを判断します。事案によっては、正式な裁判ではなく、書面審理による略式手続が検討されることもあります。
どの手続になるかは、事案の内容、証拠関係、本人の供述、前科・前歴、反省状況、再発防止への取組などによって変わります。
仮に有罪となる場合でも、事件の内容、前科前歴、被害の有無、反省状況、生活環境などによって、最終的な見通しは変わってきます。早い段階で状況を整理し、今後どのような対応を取るべきかを考えることが大切です。
公務執行妨害で不起訴になることはあるのか
公務執行妨害でも、不起訴になることはあります。もっとも、当然に不起訴になるわけではありません。
不起訴の見通しを考える際には、まず、そもそも公務執行妨害が成立するだけの証拠があるのか、暴行や脅迫と評価される行為があったのか、職務執行の状況に争いがあるのかを整理する必要があります。
また、起訴猶予が問題になる場面では、事件の軽重、本人の反省状況、前科・前歴、再発防止策、生活状況などが見られることがあります。
不起訴や前科を避けるための考え方については、 千葉で不起訴を目指す方へ も参考になります。
略式手続が問題になることはあるのか
公務執行妨害では、事案によって略式手続が検討されることがあります。略式手続とは、公開の法廷を開かず、書面審理を中心に罰金刑を科す手続です。
もっとも、略式手続で終わるとしても、罰金が確定すれば前科になります。そのため、「裁判にならないから問題ない」と単純に考えることはできません。
略式手続に応じるかどうかは、事実関係に争いがあるのか、処分の見通しをどう考えるのか、前科がつくことの影響をどう見るのかを踏まえて慎重に判断する必要があります。
前科への影響
前科がつくのは、有罪判決を受けた場合や、略式命令による罰金などの刑事処分が確定した場合です。反対に、不起訴で終われば、通常は前科はつきません。
公務執行妨害では、罰金刑で終わる可能性がある場合でも、前科として残ることがあります。仕事、資格、家庭、今後の生活に影響する可能性があるため、早い段階で見通しを確認することが大切です。
前科を避けたい場合には、不起訴の可能性があるのか、事実関係に争いがあるのか、起訴猶予を目指すためにどのような事情を整理すべきかを検討する必要があります。
公務執行妨害で大切になる弁護のポイント
公務執行妨害では、まず、その場で本当に職務執行が行われていたのか、その職務がどのような内容だったのかを確認することが大切です。
さらに、接触や言動の具体的内容、現場の状況、目撃者や客観的資料の有無などを踏まえて、事実関係を丁寧に整理していく必要があります。
認めるべき部分がある事案でも、どのような経緯で起きたのか、偶発的な面があったのか、再発防止に向けてどのような対応を取っているのかを具体的に示すことが重要になることがあります。
逆に、争うべき部分があるのに十分に整理しないまま進んでしまうと、不利な形で供述や調書が固まってしまうおそれがあります。
この事件で当事務所が大切にしていること
公務執行妨害では、事件名だけで方針を決めないことが重要です。同じ公務執行妨害でも、職務質問中のトラブルなのか、酔った状態での現場対応なのか、交通取締りの場面なのか、逮捕時の抵抗が問題になっているのかによって、見るべき点は変わります。
弁護士坂口靖は、まず、逮捕されているのか、在宅事件として呼び出されているのか、接触や発言に争いがあるのか、客観的な証拠があるのかを確認します。そのうえで、前科・前歴、仕事、学校、家族への影響も踏まえながら、法律上できることと、現実的に優先すべきことを分けて整理します。
ご本人やご家族が一番不安に思っていることは、事件ごとに違います。早く釈放されたいのか、前科を避けたいのか、取調べで何を話せばよいか分からないのか、仕事への影響が心配なのか。その不安を確認したうえで、今の段階で必要な対応を考えることを大切にしています。
当事務所では、過剰に楽観的な見通しを伝えるのではなく、現場の状況、証拠関係、供述内容、手続段階を踏まえて、できることと難しいことを分けて説明するよう心がけています。
ご家族が公務執行妨害で逮捕されたとき
ご家族が公務執行妨害で逮捕された場合、最初は情報が限られていることが多くあります。どこで何が起きたのか、警察官との接触があったのか、本人が酔っていたのか、どの警察署にいるのかも分からないまま、不安だけが大きくなることがあります。
まず確認したいのは、逮捕された日時、留置されている警察署、容疑の内容、本人の体調、弁護人がついているかどうかです。逮捕直後は、ご家族が本人と自由に面会できないこともあります。
そのような場合でも、弁護士は本人と接見し、取調べの状況や本人の言い分を確認することができます。家族が逮捕された場合の対応については、 家族が逮捕されたらすぐ弁護士へ も参考になります。
仕事や生活への影響を抑えるために
公務執行妨害で逮捕や勾留が続くと、仕事、学校、家庭生活に大きな影響が出ることがあります。欠勤が続けば勤務先への説明が必要になることもありますし、前科がつくかどうかも今後の生活に関わります。
そのため、刑事処分だけでなく、生活への影響をどう抑えるかも同時に考える必要があります。身柄拘束が続いている場合には、釈放に向けた活動を検討し、在宅事件の場合でも、取調べや勤務先への対応を整理することが大切です。
生活への影響が不安な方は、 千葉の刑事事件で生活への影響を抑えたい方へ もあわせてご覧ください。
千葉で公務執行妨害のことで不安を抱えている方へ
公務執行妨害は、重大犯罪ではないから大丈夫だと軽く考えられてしまうこともありますが、実際には逮捕や勾留につながることがあり、生活への影響も小さくありません。
刑事事件では、早い段階で現在の手続の位置を確認し、何が問題とされているのかを整理し、今後の対応方針を固めることが大切です。
当事務所では、これまで対応してきた刑事事件の一部を 解決実績 として掲載しています。結果は事案ごとに異なり、同じ罪名でも同じ結果になるとは限りませんが、相談前に具体的な対応例を確認したい方は、あわせてご覧ください。
千葉で公務執行妨害のことで不安を抱えている方は、早めに状況を整理し、取調べ、身柄解放、不起訴の可能性、生活への影響を含めて、今後の対応を確認することが重要です。

千葉で刑事事件に注力。逮捕・示談・不起訴のご相談に対応しています。
公務執行妨害に関するよくあるご質問
公務執行妨害とは、どのような場合に問題になるのですか
公務執行妨害は、警察官などの公務員が職務を行っている場面で、その職務に対して暴行または脅迫があったとされる場合に問題となることがあります。警察官と口論になったというだけで直ちに成立するわけではなく、どのような職務が行われていたのか、どのような接触や言動があったのかを具体的に見ていく必要があります。
警察官ともめただけでも公務執行妨害になりますか
単なる口論だけで直ちに公務執行妨害になるわけではありません。ただ、制止を振り払った、押した、腕をつかんだなどの身体的接触や、当時の状況の中で脅迫と受け取られ得る具体的な言動が問題にされることがあります。現場の状況を丁寧に整理することが大切です。
公務執行妨害で逮捕されることはありますか
はい、事案によっては逮捕されることがあります。現場で警察官との接触が問題になった場合、そのまま身柄を取られることもあります。その後、釈放されるのか、勾留が請求されるのか、身柄拘束が続くのかは、事案の内容や証拠関係などによって変わります。
公務執行妨害で勾留されることはありますか
あります。逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合には、勾留が認められることがあります。公務執行妨害では、現場の状況や警察官側の供述との関係で、取調べや証拠関係が重視されることがあります。
取調べでは何に気をつければよいですか
その場の雰囲気に流されて、十分に整理しないまま話してしまわないことが大切です。接触の有無、故意の有無、当時のやり取り、職務の状況など、どこに争いがあるのかを慎重に考える必要があります。また、調書にまとめられる内容はよく確認し、事実と違う記載があるまま署名しないよう注意が必要です。
やっていない部分や言い分がある場合でも、認めたほうがよいのでしょうか
事実関係に争いがあるのに、内容を十分に整理しないまま安易に認めてしまうのは注意が必要です。どこを認め、どこに争いがあるのかを整理しないまま話を進めてしまうと、その後の手続で不利に扱われることがあります。現場の状況や記録を踏まえて慎重に考えることが大切です。
公務執行妨害では不起訴になることもありますか
あります。最終的に起訴するかどうかは、事案の内容、証拠関係、本人の反省状況、再発防止への取組なども踏まえて検討されます。どのような処分になるかは個別事情によって変わるため、早い段階で事実関係と今後の方針を整理することが重要です。
公務執行妨害で略式手続になることはありますか
事案によっては、略式手続が検討されることがあります。略式手続は公開の法廷を開かず、書面審理で罰金刑を科す手続です。ただし、罰金であっても確定すれば前科になりますので、安易に考えず見通しを確認することが大切です。
家族が公務執行妨害で逮捕されたときは、まず何を確認すればよいですか
まずは、いつ、どこで、どのような経緯で問題になったのか、現在どの警察署にいるのか、どの手続段階にあるのかを確認することが大切です。逮捕直後は情報が限られますが、事実関係の整理、今後の見通しの確認、釈放や勾留への対応など、優先して考えるべきことがあります。
弁護士にはいつ相談すべきですか
警察から呼び出しを受けた段階、逮捕された段階、取調べで何を話せばよいか不安な段階で、早めに相談する意味があります。公務執行妨害では、初期の供述や現場状況の整理がその後の見通しに影響することがあります。
