(プロスペクト法律事務所)弁護士ドットコムニュースに掲載されました
ボクシング試合中の死亡事故と刑事責任について解説
弁護士の坂口靖(プロスペクト法律事務所)が、2024年4月20日公開の弁護士ドットコムニュースにて、
「ボクシングの試合で選手が死亡…危険ともなう『格闘技』で罪に問われないのはなぜ?」
というテーマで取材を受け、コメントが掲載されました。
記事では、ボクシングなどの格闘技における死亡事故と刑事責任の関係について、
法律的な観点から以下のように解説しています。
厳格なルールに従った殴り合いのみが「適法」
殴る行為は形式的には暴行罪(刑法208条)、怪我をさせた場合には傷害罪(刑法204条)、
殴って死亡させた場合には傷害致死罪(刑法205条)が成立する可能性があります。
しかし、ボクシングの試合はレフェリーやドクターが立ち会い、
厳格なルールのもとで行われる競技です。
参加者は「ルールの範囲で殴打行為を受ける」ことを了承しており、
これは**危険の引き受け(自己責任)**の原則に基づくものです。
そのため、ルールの範囲内で行われた攻撃は、
刑法35条の「正当業務行為」として違法性が否定され、
原則として犯罪は成立しません。
罪に問われるケースもある
ただし、ルールを無視した危険な行為があれば話は別です。
ローブロー(下腹部への攻撃)やラビットパンチ(後頭部への打撃)、
レフェリーが制止している間の攻撃など、
明らかにルール違反となる行為を故意に行った場合は、
暴行罪・傷害罪・傷害致死罪が成立する可能性があります。
坂口は次のように述べています。
「あくまで厳格に設けられたルールの範囲内での殴打行為は正当業務行為と評価され、違法性が認められません。
しかしルールを逸脱した場合は、刑事責任を問われる可能性があります。」
穴口一輝選手の試合について
2023年12月に行われた試合後に意識を失い、2024年2月に亡くなった穴口一輝選手の試合についても、
坂口は次のようにコメントしています。
「穴口選手の試合は私もテレビで観戦していました。
本当に激闘であり、クリーンなルールの範囲内の試合でした。
相手の堤選手が罪に問われる可能性は皆無だと考えます。
穴口選手のご冥福を心からお祈りいたします。」
この記事全文は弁護士ドットコムニュースでご覧いただけます。
👉 ボクシングの試合で選手が死亡…危険ともなう「格闘技」で罪に問われないのはなぜ?
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プロスペクト法律事務所所長 弁護士 坂口 靖(千葉県弁護士会所属)
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