闇バイトの実態と犯罪リスク｜最近の手口と逮捕の現状（弁護士 坂口靖）

最近の闇バイトの危険な特徴

最近の闇バイトでは、「数日間だけ働けば報酬がもらえる」と誘われるケースが増えています。たとえば、1週間や3日などの短期間で“受け子”や“出し子”として活動させられ、最終日にまとめて報酬を支払うと約束されます。

しかし、実際にはその前に警察に現行犯逮捕されるケースが多発しています。逮捕された時点で報酬は一切支払われません。むしろ、詐欺グループ側が「逮捕されて報酬を払わずに済む」ことを前提にしている場合もあるのです。

捨て駒にされる“受け子・出し子”

詐欺グループにとって、闇バイトの応募者は使い捨ての“駒”にすぎません。逮捕されてもグループの上層部まで捜査の手が届かないように設計されています。

こうした構造を知らずに関わると、たとえ「運び役だけ」と思っていても、警察からは詐欺の共犯として逮捕・起訴されます。しかも、逮捕された後は自分だけでなく家族にも大きな負担がかかります。

想像以上に重い刑罰と責任

特殊詐欺の受け子や出し子は、詐欺罪の共犯として処罰されます。
懲役刑となるケースも多く、前科がつけば就職や社会復帰にも大きな影響を及ぼします。さらに、被害者への賠償金を支払わなければならない場合もあり、経済的にも人生を大きく狂わせる結果となります。

家族も巻き込まれる深刻な影響

闇バイトに関わると、本人だけでなく家族も精神的・社会的ダメージを受けます。逮捕の知らせが突然届き、弁護士費用や示談金の負担を迫られることもあります。
軽い気持ちで始めた行動が、取り返しのつかない結果を招くのです。

絶対に手を出さないために

SNSや求人サイトなどで「高額報酬」「簡単作業」といった言葉で誘われても、決して応募してはいけません。もし身近な人が闇バイトを検討していたら、「絶対にやめろ」と伝えてください。

闇バイトは犯罪です。どんな事情があっても、関わるメリットは一つもありません。

【動画はこちら】
▶️ 最近の闇バイトのヤバい中身について弁護士が解説（YouTube）

千葉県弁護士会所属　弁護士　坂口靖（プロスペクト法律事務所）