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千葉の刑事事件における保釈とは|流れ・条件・保証金を弁護士が解説

ご家族が逮捕・勾留されてしまったとき、「保釈で早く出られないのか」と不安になる方は少なくありません。もっとも、保釈は原則として起訴された後に問題となる手続であり、逮捕直後に当然に認められるものではありません。刑事事件では、いまどの段階にあるのかによって、取るべき対応が大きく異なります。

千葉で刑事事件に直面した場合も、まず大切なのは、逮捕直後なのか、勾留中なのか、すでに起訴された後なのかを正確に把握することです。そのうえで、保釈が可能な段階であれば、どのような事情を裁判所に伝えるべきか、どのような準備が必要かを整理していくことになります。

このページでは、千葉で刑事事件にお困りの方やご家族に向けて、保釈とは何か、いつ請求できるのか、どのような場合に認められやすいのか、弁護士に相談する意義は何かについて、分かりやすく解説します。

保釈とは何か

保釈とは、起訴された後に、裁判所の許可を得て、一定の保証金を納めることなどを条件として、身柄拘束を解いてもらう制度です。保釈は、逮捕直後や勾留決定前に当然に認められるものではなく、原則として起訴後に問題となる手続です。

簡単にいうと、裁判が終わる前に、一定の条件のもとで釈放してもらう制度です。もっとも、保釈が認められたからといって事件が終わるわけではなく、その後も裁判は続きます。

刑事裁判では、判決が確定するまでは有罪が確定していない以上、必要以上に身体拘束を続けるべきではないという考え方があります。保釈制度は、そのような考え方を背景とする重要な制度の一つです。

保釈の種類

保釈には、大きく分けて、法律上原則として認められるべき場合と、裁判所が事情を考慮して判断する場合があります。一般に、前者は「権利保釈」、後者は「裁量保釈」と呼ばれています。

権利保釈とは

権利保釈とは、法律で定められた一定の事情に当たらない限り、原則として保釈が認められる類型です。

刑事訴訟法では、たとえば、重大な罪に当たる場合、重大な前科がある場合、常習として一定以上の重い罪を犯したとされる場合、罪証隠滅のおそれがある場合、証人等に害を加えたり畏怖させたりするおそれがある場合、氏名や住居が分からない場合などが、保釈を認めない事情として挙げられています。

もっとも、実際の判断は個別の事件ごとに異なります。そのため、形式的に罪名や前科だけで決まるわけではなく、どのような事情が問題になるのかを具体的に整理することが大切です。

裁量保釈とは

裁量保釈とは、法律上、原則として保釈を認める場面ではない場合であっても、裁判所が事情を総合的に考慮して保釈を許可する制度です。

保釈の判断では、逃亡や罪証隠滅のおそれの程度だけでなく、継続した身体拘束によって生じる健康上、経済上、社会生活上、防御準備上の不利益なども考慮されます。

そのため、保釈請求では、事件の内容だけでなく、住居の安定性、家族の支援体制、仕事の状況、公判への出頭見込みなどを具体的に整理することが重要です。

保釈請求は誰ができるのか

保釈請求は、被告人本人だけでなく、弁護人、配偶者、直系親族、兄弟姉妹など、法律で定められた一定の立場の方が行うことができます。

もっとも、実際の保釈請求では、事件の内容や不利益事情を踏まえて、裁判所にどのような事情をどのように伝えるかが重要になります。そのため、保釈を希望する場合には、刑事事件に対応している弁護士へ相談しながら進めることが現実的です。

国選弁護人と私選弁護人について

起訴後には、国選弁護人が付いている場合でも、保釈請求について相談することは可能です。もっとも、保釈では、単に請求書を提出するだけでなく、事件の内容や不利益事情をどこまで把握し、どのように整理して裁判所へ伝えるかが重要になります。

そのため、現在の弁護人との連携状況や説明内容に不安がある場合には、私選弁護人への依頼も含めて検討する余地があります。どちらがよいかを一律に決めるのではなく、その事件について十分に把握し、適切に動けるかどうかが大切です。

保釈保証金とは

保釈が許可される場合には、通常、保釈保証金の納付が必要になります。これは、裁判への出頭を確保し、定められた条件を守ることを担保するためのものです。

保証金額は一律ではなく、事件の内容、逃亡のおそれの程度、本人の資力その他の事情によって異なります。そのため、「保釈なら必ずいくら必要」と一概にいうことはできません。

また、保釈保証金は、条件を守って裁判に出頭するなど適切に対応すれば、通常は手続終了後に返還されますが、逃亡や条件違反があれば没取されることがあります。

保釈の流れ

保釈の一般的な流れは、次のとおりです。

起訴

保釈請求

検察官の意見

裁判所の判断

保釈許可決定

保証金の納付

釈放

保釈の決定が出ても、実際に釈放されるためには保証金の納付が必要です。そのため、保釈を検討する際には、請求の準備だけでなく、許可後の保証金納付や生活環境の整理まで見据えておくことが大切です。

保釈されたら事件は終わりではない

保釈は、あくまで身体拘束を解くための制度です。保釈によって外に出られたとしても、それで事件が終わるわけではありません。

起訴されている以上、その後も刑事裁判は続き、最終的には判決が言い渡されます。そのため、保釈後は、裁判への出頭をきちんと続けながら、今後の弁護方針や見通しを整理していく必要があります。

ご家族としては、保釈が認められたことで安心する一方、その後の裁判対応や生活の立て直しまで含めて考えることが重要です。

保釈が認められないこともある

保釈請求をしても、裁判所が認めないことがあります。特に、逃亡や証拠隠滅のおそれが強いと判断された場合や、事件の性質上、慎重な判断が必要とされる場合には、認められないことがあります。

もっとも、一度認められなかったからといって、それで必ずしも終わりとは限りません。事件の進行や生活状況の整理、監督体制の具体化などによって、あらためて検討の余地が出ることもあります。

そのため、千葉で刑事事件の保釈についてお困りの場合には、保釈請求そのものが可能かどうかだけでなく、どの事情をどのように整理して伝えるべきかという観点から、早めに弁護士へ相談することが重要です。

弁護士に相談する意味

保釈では、単に制度を知っているだけでは足りず、裁判所が重視する事情をどのように整理し、どのような順序で伝えるかが重要になります。

例えば、住居の安定、家族の監督体制、事件関係者との接触を避ける方策、仕事や通院の必要性、公判への出頭見込みなどは、保釈の判断に関わる重要な事情になり得ます。

千葉で刑事事件の保釈についてお悩みの方は、現在の段階で保釈が可能かどうかを含め、できるだけ早めに弁護士へ相談することが重要です。逮捕直後なのか、勾留中なのか、すでに起訴後なのかによって、優先すべき対応は変わります。まずは現在の状況を正確に整理し、その段階に応じた対応を検討することが大切です。

千葉で保釈についてお困りの方は早めに弁護士へご相談ください

保釈は、起訴後の身体拘束を解くための重要な制度ですが、請求すれば当然に認められるものではありません。事件の内容だけでなく、住居、家族の支援状況、仕事、裁判への出頭見込みなど、裁判所に適切に伝えるべき事情を整理することが大切です。

また、そもそも現在の段階で保釈が問題になるのか、それとも勾留段階の別の対応を考えるべきなのかを見極めることも重要です。千葉で刑事事件に直面し、ご本人やご家族が保釈について不安を抱えている場合には、できるだけ早く弁護士へご相談ください。早期に状況を整理することで、見通しが立ちやすくなり、今後の対応もしやすくなります。

保釈でよくある質問

保釈は逮捕されたらすぐできますか

保釈は原則として起訴後に問題となる制度です。そのため、逮捕直後に当然にできるものではありません。逮捕後や勾留中の段階では、まず現在の手続段階を確認し、別の対応が必要かどうかを見極めることが重要です。

保釈を請求できるのは誰ですか

保釈は、被告人本人のほか、弁護人、配偶者、親族など一定の立場の方が請求することができます。

保釈保証金は返ってきますか

通常は、定められた条件を守り、裁判にきちんと出頭していれば、手続終了後に返還されます。ただし、条件違反や逃亡などがあった場合には、保証金が没取されることがあります。

保釈が認められないことはありますか

あります。逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合などには、保釈が認められないことがあります。

保釈されたら無罪ということですか

いいえ。保釈は、あくまで起訴後の身体拘束を解く手続です。事件そのものが終わるわけではなく、その後も裁判は続きます。

プロスペクト法律事務所の弁護士坂口靖の写真

弁護士 坂口 靖

プロスペクト法律事務所 / 千葉県弁護士会所属

千葉県内全域(千葉市、船橋市、市川市、松戸市、柏市、木更津市、館山市、匝瑳市、東金市、銚子市など)の刑事事件に迅速対応。 年中無休対応即日接見対応。