千葉でご家族が勾留された、あるいはご本人が勾留を告げられたとき、多くの方は、逮捕と何が違うのか、このまま長く帰れないのか、仕事や家庭はどうなるのかと強い不安を抱えます。もっとも、勾留は、その言葉だけで結論が決まるものではありません。まずは、いまどの段階の身柄拘束が問題になっているのかを正確に整理することが大切です。
勾留は、逮捕のあとに当然につくものではなく、検察官の請求を受けた裁判官が、身柄拘束を続ける必要があると判断したときに行われる手続です。そのため、逮捕直後なのか、すでに勾留がついたのか、起訴後の身柄拘束が問題になっているのかによって、見るべきポイントは変わります。刑事手続全体の流れを確認したい方は、千葉の刑事手続とはもあわせてご覧ください。
このページでは、勾留とは何か、逮捕との違い、勾留の期間、面会や接見、起訴や保釈との関係まで、流れに沿って整理します。
勾留とは何か
勾留とは、裁判官の判断に基づいて身体拘束を続ける処分です。刑事手続では、捜査段階での被疑者勾留と、起訴後の被告人勾留があります。一般に相談の場面でまず問題になるのは、逮捕後にそのまま身柄拘束が続くかどうかという、被疑者勾留です。
勾留は刑罰そのものではありません。まだ処分が決まった段階ではなく、捜査や裁判のために身柄拘束を続ける必要があるかどうかが問題になっている段階です。そのため、勾留されたから直ちに有罪や前科が決まるわけではありません。
逮捕と勾留の違い
逮捕は、初期段階の短い身柄拘束です。これに対し、勾留は、その後も身柄拘束を続ける必要があると判断された場合に行われる別の手続です。逮捕されたから当然に勾留されるわけではなく、検察官の請求と裁判官の判断が必要になります。
したがって、逮捕と勾留を一続きに考えてしまうと、いま何が起きているのかが見えにくくなります。まず逮捕の段階なのか、すでに勾留がついているのかを分けて把握することが重要です。逮捕の基本を確認したい方は、逮捕についても参考になります。
勾留はいつ決まるのか
逮捕された場合、警察は逮捕から48時間以内に、釈放するか、身柄を検察官に送るかを判断します。さらに、検察官は、身柄を受け取ってから24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に、勾留を請求するのか、起訴するのか、釈放するのかを判断します。
そのため、逮捕直後の数日間は、身柄拘束が続くのかどうかが大きく動く時期です。ご本人やご家族としては、いま警察段階なのか、検察官の判断に入っているのか、勾留請求がされているのかを早めに整理する必要があります。
どのような場合に勾留が認められるのか
勾留は、事件になったから自動的に認められるものではありません。裁判官が、被疑者や被告人について、逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなど、身柄拘束を続ける必要があると判断した場合に行われます。
そのため、住居の状況、仕事や家庭との結びつき、証拠の内容、関係者との接触の可能性などが見通しに関わることがあります。ただし、事件名だけで一律に決まるわけではなく、実際には個々の事情を踏まえて判断されます。
勾留の期間はどのくらいか
捜査段階の被疑者勾留は、まず10日間です。ただし、やむを得ない事情がある場合には、さらに10日以内の延長が認められることがあります。そのため、逮捕後に勾留がつくと、身柄拘束がすぐに終わるとは限りません。
一方、起訴後の被告人勾留は別の扱いになります。起訴後の勾留期間は2か月ですが、一定の要件を満たす場合には更新されることがあります。起訴後は、保釈が重要なテーマになります。
勾留中に起こりやすいこと
勾留が続くと、取調べが続く一方で、外での生活には大きな影響が出ます。仕事への連絡、家庭内の役割、通院、学校、介護、子どものことなど、身柄拘束が長引くほど現実的な問題が増えていきます。
また、精神的にも追い詰められやすく、あいまいな記憶を断定的に話してしまったり、内容を十分に確認しないまま書面に署名してしまったりする危険があります。取調べへの向き合い方は、取調べについてもご覧ください。
家族の面会と弁護士の接見
ご家族としては、本人に会えるのか、話ができるのかが大きな不安になると思います。しかし、身柄事件では、ご家族がすぐ自由に面会できるとは限りません。状況によっては、面会や連絡に制限が付くこともあります。
一方で、弁護士との接見は重要です。弁護士は、立会人なしで本人と面会し、事情を確認し、取調べや今後の手続について助言することができます。接見については、接見についても参考になります。
勾留されたらそのまま起訴されるのか
勾留されたからといって、必ず起訴されるわけではありません。勾留はあくまで身柄拘束の手続であり、その後、検察官が証拠や事件の内容、犯行後の事情などを踏まえて、起訴するか不起訴にするかを判断します。
もっとも、身柄拘束が続く中で捜査が進むため、何もしなくてよいということでもありません。どの証拠が重視されているのか、供述のどこが問題になっているのか、今後どのような方向で進みそうかを整理することが大切です。処分の見通しを考える際は、不起訴についてや起訴についてもあわせてご覧ください。
保釈が問題になるのはいつか
保釈は、起訴された後に問題となる制度です。したがって、捜査段階の被疑者勾留の時点では、保釈を請求することはできません。いま問題になっているのが起訴前なのか起訴後なのかで、使える手続は変わります。
起訴後も身柄拘束が続いている場合には、保証金を納めることなどを条件に、裁判所に保釈を求めることが考えられます。保釈の基本は、保釈についてのページでも説明しています。
勾留の段階で弁護士に相談する意味
勾留が問題になる時期は、時間が限られており、ご本人もご家族も状況を整理しにくい時期です。だからこそ、いま勾留請求前なのか、勾留がついたのか、延長が問題なのか、起訴後の保釈を考える段階なのかを早めに確認する意味があります。
また、弁護人は、ご本人だけでなく、ご家族などが選任することもできます。勾留による生活への影響が大きい場面ほど、現在地と今後の見通しを外から整理することが重要になります。弁護士選任を考えている方は、私選弁護人の選び方も参考になります。
勾留で大切なのは現在地を見誤らないことです
勾留という言葉だけを聞くと、もう結果が決まったように感じてしまうかもしれません。しかし、実際には、勾留請求前なのか、被疑者勾留なのか、延長の段階なのか、起訴後の被告人勾留なのかで、考えるべきことは違います。
不安が大きいときほど、容疑の内容、手続の段階、面会の可否、取調べの状況、今後の見通しを順番に整理することが大切です。千葉で勾留の不安を抱えている方は、早い段階で現状を把握し、その時点で必要な対応を整えていくことが重要です。
勾留に関するよくあるご質問
勾留とは何ですか
勾留とは、裁判官の判断に基づいて身体拘束を続ける処分です。刑事手続では、捜査段階での被疑者勾留と、起訴後の被告人勾留があります。
逮捕されたら必ず勾留されるのですか
必ず勾留されるわけではありません。逮捕のあと、検察官が身柄拘束を続ける必要があると判断して請求し、裁判官が必要性を認めた場合に勾留が行われます。
勾留はどのくらい続きますか
捜査段階の被疑者勾留は、まず10日間です。やむを得ない事情がある場合には、さらに10日以内の延長が認められることがあります。起訴後の被告人勾留は2か月で、一定の場合には更新されることがあります。
勾留されたら家族はすぐ会えますか
いつでも自由に会えるとは限りません。身柄事件では、ご家族の面会や連絡に制限が付くことがあります。一方で、弁護士は本人と接見して事情を確認し、助言することができます。
勾留されたらそのまま起訴されるのですか
そのようにはいえません。勾留は身柄拘束の手続であり、その後に起訴するか不起訴にするかは、証拠や事件内容などを踏まえて別に判断されます。
保釈はいつから問題になりますか
保釈は起訴後に問題となる制度です。起訴前の被疑者勾留の段階では保釈を請求することはできません。いま起訴前なのか起訴後なのかで、使える手続は変わります。
勾留中の取調べでは何に気をつければよいですか
不安が大きい中では、あいまいな記憶を断定的に話してしまいやすくなります。分からないことまで無理に言い切らず、事実と推測を分け、書面の内容をよく確認することが大切です。
勾留の段階で弁護士に相談する意味はありますか
あります。勾留請求前なのか、すでに勾留がついているのか、延長が問題なのか、起訴後の保釈を考える段階なのかによって対応は変わります。早い段階で現在地を整理することに意味があります。

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