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ストーカー事件とは|つきまとい・禁止命令・逮捕・示談を弁護士が解説

夜道でつきまといを連想させる後方の人物のイメージ

ストーカー事件で不安を抱えている方の中には、「何がストーカーとして問題になるのか」「警察から連絡が来たらどうなるのか」「禁止命令とは何か」「示談をすれば不起訴の可能性があるのか」など、さまざまな悩みを抱えている方がいらっしゃると思います。ストーカー事件は、交際関係のもつれや復縁要求の延長として起きることもあれば、一方的な接触や監視が続いた結果として問題になることもあります。

また、一口にストーカー事件といっても、単に「何度も連絡した」というだけで一律に同じ扱いになるわけではありません。どのような目的で、どのような行為を、どれくらい繰り返したのかが重要になります。さらに、事案によっては、脅迫、強要、住居侵入、名誉毀損など別の犯罪があわせて問題になることもあります。そのため、早い段階で、何が問題とされているのかを整理することが大切です。

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ストーカー事件とは何か

ストーカー事件とは、一般に、特定の相手に対して、つきまとい、待ち伏せ、押しかけ、連続した電話やメッセージ送信、監視を示す言動、位置情報の取得などを繰り返し行ったとされる場合に問題となる事件です。実際の刑事事件では、ストーカー規制法が中心になります。

もっとも、すべての人間関係トラブルがそのままストーカー事件になるわけではありません。ストーカー規制法では、恋愛感情その他の好意の感情や、それが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で行われることが前提になります。そのため、同じ連絡や接触でも、背景や目的によって法的な整理が変わることがあります。

「つきまとい等」と「ストーカー行為」の違い

ストーカー規制法では、まず「つきまとい等」という行為類型が問題になります。つきまとい、待ち伏せ、押しかけ、うろつき、面会や交際の要求、連続した電話やメール、名誉を害する事項を伝える行為、監視していると告げる行為、著しく粗野又は乱暴な言動、汚物等の送付、性的羞恥心を害する行為などが典型です。

そして、これらを繰り返して行うことが「ストーカー行為」として問題になります。つまり、一回限りのトラブルと、継続的・反復的な接触とでは、見通しが変わることがあります。

ストーカー事件で問題になりやすい行為

ストーカー事件で問題になりやすいのは、交際や復縁を求めて何度も連絡する行為、自宅や勤務先付近で待ち伏せする行為、SNSで繰り返しメッセージを送る行為、相手の名誉を害する内容をネットに載せる行為、位置情報を取得する行為などです。

近年は、電話やメールだけでなく、SNSのダイレクトメッセージ、コメント機能、位置情報アプリ、紛失防止タグなどが問題になることもあります。本人としては「居場所を確認しただけ」「気持ちを伝えたかっただけ」と考えていても、相手が強い不安や恐怖を感じている場合には、重大な問題になります。

ストーカー規制法以外に問題となり得る犯罪

ストーカー事件では、ストーカー規制法だけでなく、行為の態様によっては刑法上の別の犯罪が問題になることがあります。たとえば、危害を加える旨を伝えた場合には脅迫、無理に会わせたり要求に従わせたりした場合には強要、相手の住居等に立ち入った場合には住居侵入、公然と事実を示して社会的評価を害した場合には名誉毀損などが問題になります。

そのため、「ストーカーの件だからこの法律だけ」と決めつけず、具体的にどの行為が問題視されているのかを丁寧に整理することが大切です。

警告や禁止命令とは何か

ストーカー事件では、いきなり刑事処分だけが問題になるわけではなく、警察や公安委員会による警告や禁止命令等が問題になることがあります。これらは、被害の拡大を防ぎ、相手方の安全を守るための仕組みです。

禁止命令等が出されると、その後の行為はさらに重く見られる可能性があります。そのため、すでに警告や禁止命令等が問題になっている場合には、「まだ逮捕されていないから大丈夫」と考えないほうがよいです。今どの段階にあるのかを正確に確認することが重要です。

ストーカー事件では逮捕されることがあるのか

ストーカー事件では、逮捕に至ることがあります。被害者からの相談、通報、メッセージ履歴、通話履歴、防犯カメラ映像、位置情報の記録などから捜査が進み、後日になって呼び出しや逮捕につながることもあります。

特に、接触が止まらない場合、禁止命令等が出ているのに行為が続いている場合、被害者への危険が高いと見られる場合、脅迫や住居侵入など別の犯罪も疑われる場合には、身柄を取られる可能性があります。そのため、「直接暴力は振るっていないから大丈夫」とは限りません。

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ストーカー事件の刑事手続の流れ

ストーカー事件では、まず警察からの呼び出し、事情聴取、警告などから始まることがあります。事案によっては、その後、逮捕、勾留という流れに進むこともあります。

また、在宅事件として進む場合であっても、不起訴になるとは限りません。接触の内容、反復性、被害者の受け止め方、前科前歴、警告や禁止命令の有無、供述の内容など、さまざまな事情がその後の処分に影響します。ストーカー事件では、逮捕されているかどうかだけでなく、いま何が問題になっているのかを早めに整理することが大切です。

刑事手続の全体像を整理したい方は、千葉の刑事手続に関する弁護もあわせてご覧ください。取調べへの対応が不安な方は、千葉の刑事事件で取調べが不安な方へ|供述・黙秘・署名前に知るべきことも参考になります。

被害者に直接連絡しないほうがよい理由

ストーカー事件では、被害者対応が重要になることがあります。もっとも、窃盗や交通事故のように単純な金銭賠償だけで解決できるとは限りません。相手が強い恐怖や不安を感じている事案では、接触そのものがさらに問題になることがあるためです。

そのため、ご本人やご家族が直接相手方に連絡を取ることは、特に慎重であるべきです。謝罪したいという気持ちがあっても、かえって圧力や再接触と受け止められ、事態を悪化させるおそれがあります。示談や被害者対応を検討する場合には、弁護士を通じて慎重に進めることが大切です。

示談の意義と限界

ストーカー事件でも、示談が意味を持つことはあります。被害者に対して誠実に謝罪し、今後一切接触しないことを前提に、弁護士を通じて示談が成立すれば、その後の処分判断において有利な事情として考慮されることがあります。

もっとも、示談が成立したからといって、必ず不起訴になると断言できるわけではありません。行為の反復性、禁止命令等の有無、被害者の不安の強さなどによって、見通しは変わります。示談は重要ですが、それだけで結論が決まるわけではないことに注意が必要です。

不起訴の可能性や前科を避けるための考え方については、千葉で不起訴を目指す方へ|前科を避けるための考え方と対応も参考になります。

ストーカー事件で前科はつくのか

前科が問題になるのは、有罪判決を受けた場合や、略式命令による罰金などの刑事処分が確定した場合です。不起訴で終われば、通常は前科はつきません。

もっとも、前科を避けられるかどうかは、初犯かどうかだけで決まるものではありません。行為の内容、反復の程度、警告や禁止命令の有無、被害者の受け止め方、接触を本当にやめられているかなど、多くの事情が関係します。ストーカー事件では、接触を止めること自体が重要な意味を持ちます。

家族がストーカー事件で警察から連絡を受けたときに大切なこと

家族がストーカー事件で警察から連絡を受けたり、逮捕されたりした場合、まずは、誰に対してどのような行為が問題になっているのか、警告や禁止命令等が出ているのか、現在どの段階にあるのかを確認することが大切です。本人の説明だけでは、反復の内容や相手の受け止め方が十分に見えていないこともあります。

また、家族が相手方に直接強く連絡するのは慎重であるべきです。ストーカー事件では、相手が再接触自体に強い不安を持っていることが少なくありません。まずは、接触を完全に止め、事実関係を落ち着いて整理することが大切です。

なお、被疑者本人のほか、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などは、独立して弁護人を選任することができます。本人と十分に連絡が取れない段階でも、ご家族が早めに相談し、状況を確認することには意味があります。

ストーカー事件で早期に弁護士へ相談する重要性

ストーカー事件では、早めに弁護士へ相談することが重要です。理由は、初動対応によってその後の流れが大きく変わることがあるからです。取調べへの対応、接触の停止、警告や禁止命令等への理解、被害者対応、家族が把握すべき事項など、早期に整理すべきことは少なくありません。

また、ストーカー事件は、刑事手続だけでなく、仕事、学校、家庭生活などへの影響も大きくなりやすい事件です。単に「事件としてどうなるか」だけでなく、生活全体への影響も見据えた対応が必要になります。

仕事や家族、周囲への影響をできる限り抑えたいと考えている方は、千葉の刑事事件で生活への影響を抑えたい方へ|仕事・家族・実名報道への対策もあわせてご覧ください。

また、ご家族がすでに逮捕されている場合には、家族が逮捕されたらすぐ弁護士へ|千葉で接見・示談・早期釈放に強いプロスペクト法律事務所も参考になります。

千葉でストーカー事件について不安を抱えている方へ

千葉でストーカー事件について不安を抱えている方は、まず、どの行為が問題になっているのか、何回くらい繰り返したとされているのか、警告や禁止命令等の段階なのか、すでに刑事手続に入っているのかを整理することが大切です。ストーカー事件では、反復性と被害者の不安が大きな意味を持ちます。

その他の事件全体の中で位置づけを確認したい方は、その他の刑事事件もあわせてご覧ください。ご本人だけで抱え込まず、ご家族の方も含め、できるだけ早く今後の見通しを確認することが重要です。

ストーカー事件に関するよくあるご質問

ストーカー事件とは、どのような場合に問題になるのですか

一般に、つきまとい、待ち伏せ、押しかけ、連続した電話やメッセージ送信、位置情報の取得などを繰り返したとされる場合に問題になります。実際には、ストーカー規制法が中心になりますが、事案によっては別の犯罪が問題になることもあります。

ストーカー規制法以外にどんな罪が問題になりますか

脅迫、強要、住居侵入、名誉毀損などが問題になることがあります。どの罪が問題になるかは、実際にどのような行為があったのかによって変わります。

SNSで何度も連絡しただけでも問題になりますか

問題になることがあります。電話やメールだけでなく、SNSのダイレクトメッセージやコメント機能なども、内容や反復の程度によってはストーカー事件として見られることがあります。連絡手段よりも、何を、どのような目的で、どれくらい繰り返したのかが重要です。

禁止命令が出ている場合に注意すべきことは何ですか

まず大切なのは、相手方への接触を完全に止めることです。禁止命令等が出ているのに接触を続けると、その後の見通しはさらに厳しくなります。本人だけでなく、家族による連絡も慎重であるべきです。

ストーカー事件では必ず逮捕されますか

必ず逮捕されるわけではありません。ただし、被害者からの相談、メッセージ履歴、通話履歴、防犯カメラ映像、位置情報の記録などから捜査が進み、後日になって呼び出しや逮捕につながることがあります。

被害者に直接謝れば解決しますか

そのようには言えません。ストーカー事件では、再接触そのものがさらに問題になることがあります。謝罪したい気持ちがあっても、直接連絡すると、かえって圧力や恐怖を与えたと受け止められるおそれがあります。被害者対応は慎重に考える必要があります。

位置情報を確認しただけでも問題になりますか

問題になることがあります。現在は、位置情報の無承諾取得等や、紛失防止タグを用いた行為も規制対象として問題になることがあります。本人が軽く考えていても、相手の不安や目的によっては重大な問題になります。

家族ができることはありますか

あります。どの行為が問題になっているのか、警告や禁止命令等の段階なのか、現在の手続段階はどうかを整理し、弁護士への相談につなげることが大切です。特に、相手方への直接連絡を控え、接触を完全に止めることが重要です。

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弁護士 坂口 靖

プロスペクト法律事務所 / 千葉県弁護士会所属

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