逮捕された後、警察署や検察庁での取調べが続き、この身柄拘束をさらに続けるかどうかが検察官と裁判官によって判断されます。この手続が勾留です。千葉県内の警察署や検察庁で身柄を拘束された場合も、基本的な仕組みは変わりません。
逮捕は原則として裁判官が発付する逮捕状により行われますが、逮捕後にさらに身柄拘束を続ける勾留には裁判官の判断が必要です。逮捕と勾留は、同じ身柄拘束でも別の手続だとお考えください。捜査段階で身柄を拘束されている状態を被疑者勾留、起訴された後の身柄拘束を被告人勾留と呼びます。
まず押さえていただきたいのは、勾留自体は刑罰ではないということです。勾留されたからといって有罪や前科が決まったわけではなく、必ず起訴されるとも限りません。
逮捕から勾留判断までの流れは、千葉で逮捕された後の流れで説明しています。刑事手続全体を確認したい方は、刑事手続の流れもあわせてご確認ください。
勾留が認められる条件
勾留が認められるには、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があることに加え、住居が定まっているか、逃亡のおそれがあるか、証拠を隠したり関係者に働きかけたりするおそれがあるかが問題になります。定まった住居や仕事・家庭とのつながり、証拠の確保状況、被害者や関係者へ接触する可能性の有無を、検察官・裁判官が確認します。家族が本人を監督できる環境か、釈放後の生活場所が決まっているかも、事件の内容に応じて考慮されることがあります。
本人や家族から、被害者や事件関係者へ直接連絡することは避けてください。
謝罪のつもりでも、相手への働きかけや証拠への影響を疑われることがあります。
勾留請求前の段階であれば、住居、身元引受人、家族の監督体制、接触を防ぐ方法を早めに整理しておくことで、判断に働きかけられる場合があります。ただし、これらを整えたからといって、必ず勾留を避けられるというものではありません。
勾留はいつまで続くのか
捜査段階の被疑者勾留は、まず10日間です。やむを得ない事情がある場合には、検察官の請求により、裁判官がさらに10日以内の延長を認めることがあります。すべての事件が最大期間まで拘束が続くわけではなく、途中で釈放されたり、期間内に起訴・不起訴が判断されたりすることもあります。
起訴後に身柄拘束が続く場合は保釈の対象になりますが、捜査段階の被疑者勾留中に保釈を請求することはできません。
勾留を争う方法
勾留決定に納得できない場合は、準抗告という不服申立てを検討します。勾留の後に事情が変わり、勾留を続ける理由や必要性がなくなったと考えられる場合には、勾留取消しを検討することもあります。弁護士は、勾留請求前であれば意見書の提出などによって判断に働きかけ、勾留決定後であれば準抗告や勾留取消しの請求を通じて身柄拘束を争います。段階によって取りうる対応が変わるため、まず現在どの段階にあるかを確認する必要があります。
| 現在の段階 | 確認すること | 検討する対応 |
|---|---|---|
| 勾留請求前 | 住居、監督体制、接触防止、生活基盤 | 勾留請求を避けるための働きかけ |
| 勾留決定後 | 勾留理由、証拠、家族や仕事への影響 | 準抗告など |
| 延長段階 | 延長の理由、捜査状況、事情の変化 | 延長決定への対応、勾留取消しなど |
| 起訴後 | 住居、監督者、保証金、保釈条件 | 保釈請求 |
身柄解放に向けた手続は、千葉で釈放・保釈を求める方へのページで説明しています。起訴後の保釈については、千葉で保釈を求める方へのページをご確認ください。
取調べと供述調書への対応
勾留中は外部との連絡が限られた状態で取調べが続くため、記憶していることと推測を分けて考え、供述調書の内容が実際に話した内容と一致しているかを署名前に確認することが欠かせません。納得できない内容のまま署名押印する必要はなく、訂正を求めることができます。取調べで具体的に何を確認すべきかは、千葉で取調べを受ける方へのページで詳しく説明しています。
家族の面会と弁護士接見
勾留中、家族がすぐに本人と面会できるとは限りません。接見禁止がついている場合は、弁護人以外との面会や手紙のやり取りが制限され、面会できる場合も日時や立会いの有無など施設ごとの制限があります。
一方、弁護人は原則として立会人なく本人と接見でき、体調や取調べの状況、供述調書の内容、今後の弁護方針を確認できます。詳しくは千葉で弁護士接見を依頼する方へのページ、家族が確認しておきたいことも、事件の段階に応じて整理していきます。
仕事や学校への影響
勾留が続くと、欠勤や欠席、通院の中断、家族の介護など、外での生活へ影響が出ることがあります。身柄解放を求める場合は、「困る」という説明だけでなく、いつ、誰に、どのような影響が出るのかを具体的にすることが必要です。勤務先から届いた連絡、学校の予定、診断書や服薬情報、介護の状況が分かる資料があれば保管しておいてください。勤務先や学校への説明については、会社・学校への影響が不安な方へのページも参考になります。
相談時には、警察署、逮捕日時、勾留決定日、勾留期限、接見禁止の有無、本人の体調、仕事や家庭への影響が分かる範囲で構いません。
現在の段階を確認したうえで、準抗告、勾留取消し、起訴後の保釈のうち何を検討できるかを分けて考えます。複数の弁護士から説明を受け、身柄解放の方針や弁護士費用を比較して決めていただいても構いません。
