警察から呼び出しを受けても、それだけで逮捕されると決まったわけではありません。在宅のまま、事情聴取や取調べを受ける場合もあります。
ただし、何の準備もせずに出頭してよいとは限りません。最初に、自分の立場、呼び出しの理由、警察から求められていることを確認します。
このページでは、電話で確認すること、出頭前に整理する資料、取調べや供述調書で注意することを順番に説明します。
電話を受けたら確認すること
警察から連絡があったら、まず警察署名、担当者の氏名と部署、連絡先、出頭する日時と場所を確認します。
あわせて、何の件で呼ばれているのか、持参する物があるのか、自分は被疑者として呼ばれているのか、参考人として話を聞かれるのかを尋ねてください。
電話の段階では、立場や事件の内容を詳しく説明されないこともあります。その場合は、分かった範囲だけを記録し、推測で補わないようにします。
電話で事件について質問されても、焦って長く説明する必要はありません。確認できていないことや記憶が曖昧なことを、断定して話さないことが大切です。
| 確認する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 警察署 | 出頭する警察署と場所 |
| 担当者 | 氏名、部署、連絡先 |
| 日時 | 出頭する日と時刻 |
| 呼び出しの理由 | どの事件、どの出来事について話を聞かれるのか |
| 持参物 | 身分証明書、資料、スマートフォンなど |
| 自分の立場 | 被疑者、参考人、被害者などのどの立場か |
任意の呼び出しでも、連絡を放置しないでください
逮捕や勾留を受けていない被疑者に対する取調べは、任意で行われることがあります。ただし、任意であることと、警察からの連絡を放置してよいことは別です。
仕事、学校、体調、家庭の事情で指定された日時に行けないことはあります。その場合は、連絡を絶つのではなく、担当者へ事情を伝え、日程を調整できるか確認します。
呼び出し後も在宅のまま捜査が続く場合があります。一方で、事件の内容や証拠の状況などにより、出頭後に身柄手続が問題になる場合もあります。
呼び出しの電話だけで、逮捕されるかどうかを断定することはできません。出頭前に、自分の立場と事件の状況を分けて確認します。
出頭前に、時系列と客観的な資料を確認します
出頭前に、いつ、どこで、誰と、何があったのかを時系列にします。長い文章にする必要はありません。日時と出来事を短く並べるだけでも構いません。
自分が実際に見たことやしたことと、他人から聞いたこと、推測したこと、記憶が曖昧なことを分けてください。
メッセージ、通話履歴、写真、領収書、位置情報、勤務記録などが関係する場合は、元の状態のまま保管します。
データを削除したり、内容を編集したりしないでください。
相手や関係者へ連絡し、説明を合わせることも避けます。本人に有利な資料であっても、まず元の状態を残してください。
警察から呼び出された後の確認
- 警察署、担当者、日時、用件を確認する
- 自分の立場と求められている物を確認する
- 出来事の時系列と客観的な資料を整理する
- 出頭し、事情聴取や取調べを受ける
- 在宅捜査か身柄手続か、次の段階を確認する
取調べでは、記憶と推測を分けて話します
取調べでは、警察官から事件について詳しく質問されます。分からないことを分からないと話すことと、事実と異なる説明をすることは別です。
記憶が曖昧な部分を、質問に合わせて断定する必要はありません。後から思い出したことや、資料を確認しなければ答えられないこともあります。
話した内容をもとに、供述調書が作成される場合があります。署名押印を求められたときは、内容を最初から確認してください。
話した内容と違う部分や、記憶がないのに断定されている部分があれば、訂正を求めます。内容に納得できない場合は、そのまま署名押印に応じる必要はありません。
黙秘するのか、どの範囲を説明するのかは、事件と証拠の状況によって変わります。詳しくは、千葉で取調べを受ける方へのページで説明しています。
スマートフォンや資料の提出を求められた場合
警察から、スマートフォン、パソコン、書類などの提出を求められることがあります。まず、任意提出を求められているのか、令状に基づく差押えなのかを確認します。
任意提出の場合でも、提出後すぐに返還されるとは限りません。仕事や生活に必要な物であれば、返還の見通しや、必要な情報を別に確保できるかも確認します。
その場で判断できないことについて、慌てて同意する必要はありません。ただし、令状に基づく手続を妨げることはできません。判断に迷う場合は、何を求められているのかを確認したうえで対応を考えます。
呼び出しを受けただけで、必ず勤務先や学校へ知られるわけではありません。ただ、出頭日が勤務や授業と重なる場合には、誰へどの範囲まで説明するかを先に考えておきます。
まず、自分が今どの立場にいるのかを確認します
警察からの呼び出しでは、被疑者なのか参考人なのか、在宅捜査なのか、身柄手続が問題になっているのかによって、準備する内容が変わります。
被害者がいる事件では、本人や家族から直接連絡する前に、連絡方法を確認します。不起訴を目指す場合も、証拠を争う事件と、示談や被害回復を検討する事件では方向が異なります。
相談時には、警察署、担当者、呼び出し日時、電話で伝えられた用件、持参するよう求められた物が分かれば十分です。分からない部分を推測して埋める必要はありません。
不起訴に向けた考え方は、千葉で不起訴を目指す方へのページでも説明しています。
複数の弁護士から説明を受け、取調べへの対応方針や費用を比較して決めても構いません。
