このページで知ってほしいこと
執行猶予とは、有罪判決が出た場合でも、一定期間、刑の執行を猶予し、その期間を問題なく過ごせば、直ちに刑務所に入らずに済む制度です。執行猶予が付くかどうかは、刑事裁判で実刑を避けられるかどうかに関わる重要な問題です。
ただし、執行猶予は無罪や不起訴とは異なります。執行猶予付き判決は、有罪判決であるため、前科が問題になります。また、猶予期間中に再び犯罪をした場合や、保護観察の遵守事項に重大な違反がある場合には、執行猶予が取り消されることがあります。
私、坂口靖が執行猶予に関する相談で重視しているのは、単に「初犯だから大丈夫」と見ることではありません。事件の重大性、被害の程度、示談や被害弁償、本人の反省、再発防止策、家族の監督体制、仕事や生活の安定を具体的に整理し、社会の中で更生できる事情を裁判所に伝えることを重視しています。
刑事事件で起訴され、裁判になった場合、「実刑になるのか」「執行猶予が付くのか」は、ご本人やご家族にとって非常に大きな問題です。
実刑となれば、原則として刑務所に収容されることになります。一方で、執行猶予が付けば、刑務所に入らず、社会の中で生活を続けながら更生を目指せる場合があります。
もっとも、執行猶予は当然に付くものではありません。初犯であることや、反省していることは重要な事情になることがありますが、それだけで必ず執行猶予になるわけではありません。
このページでは、千葉で刑事事件の執行猶予について不安を感じている方に向けて、執行猶予の意味、実刑との違い、前科への影響、執行猶予が付く条件、保護観察、取消し、再犯した場合、示談や再発防止策との関係を整理します。
執行猶予中に新たな事件が起きた場合は、 千葉で執行猶予中の事件を弁護士に相談するなら のページもあわせてご覧ください。
執行猶予とは何か
執行猶予とは、有罪判決で刑を言い渡された場合でも、一定期間、その刑の執行を猶予する制度です。
たとえば、「拘禁刑2年、執行猶予3年」という判決が出た場合、直ちに刑務所に入るのではなく、3年間の猶予期間を社会の中で過ごすことになります。
その猶予期間中に再び犯罪をするなどして執行猶予が取り消されなければ、猶予されていた刑の執行を受けずに済むことになります。
ただし、執行猶予は「無罪」ではありません。有罪判決に付くものです。そのため、執行猶予付き判決を受けた場合でも、前科が問題になります。
執行猶予と実刑の違い
実刑とは、言い渡された刑について、執行猶予が付かず、実際に刑の執行を受けることをいいます。
拘禁刑の実刑判決が確定すると、原則として刑務所に収容されることになります。仕事、家庭、学校、資格、生活基盤への影響は非常に大きくなります。
これに対して、執行猶予が付けば、直ちに刑務所に入ることは避けられます。社会の中で生活しながら、更生の機会を与えられるという点に大きな意味があります。
もっとも、執行猶予が付いたからといって、事件が軽かったということにはなりません。有罪判決であることに変わりはなく、猶予期間中の生活には十分な注意が必要です。
執行猶予と不起訴の違い
執行猶予と不起訴は、まったく別の制度です。
不起訴は、検察官が事件を裁判にかけないと判断する処分です。不起訴になれば、通常は刑事裁判に進まず、前科もつきません。
一方で、執行猶予は、起訴され、刑事裁判で有罪判決を受けた場合に、刑の執行を一定期間猶予する制度です。つまり、執行猶予付き判決は有罪判決です。
そのため、前科を避けるという意味では、起訴前に不起訴を目指すことが重要です。起訴された後は、実刑を避けて執行猶予を目指すことが大きな目標になる場合があります。
不起訴について詳しく知りたい方は、 不起訴とは のページも確認してください。
執行猶予と前科の関係
執行猶予付き判決であっても、有罪判決であることに変わりはありません。そのため、前科が問題になります。
「刑務所に入らなかったから前科ではない」と考える方もいますが、これは正確ではありません。執行猶予付き判決でも、有罪判決が確定すれば前科として扱われます。
もっとも、執行猶予期間を問題なく過ごし、執行猶予が取り消されなければ、法律上、刑の言渡しの効力が失われる場面があります。ただし、過去に有罪判決を受けた事実や記録が完全に消えるわけではありません。
前科について詳しく知りたい方は、 前科とは のページも参考にしてください。
執行猶予が付くための基本的な条件
執行猶予が付くためには、まず法律上、執行猶予を付けることができる範囲の刑であることが必要です。
基本的には、言い渡される刑が3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金である場合などに、執行猶予が問題になります。
また、前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない場合や、過去に拘禁刑以上の刑に処せられていても一定期間内に再び拘禁刑以上の刑に処せられていない場合など、前科の状況も問題になります。
ただし、形式的な条件を満たしていても、必ず執行猶予が付くわけではありません。裁判所は、事件の内容、被害の程度、犯行態様、前科前歴、被害者対応、本人の反省、再発防止策などを総合的に見て判断します。
執行猶予期間はどのくらいか
刑の全部の執行猶予では、裁判が確定した日から1年以上5年以下の範囲で、猶予期間が定められます。
判決では、「拘禁刑2年、執行猶予3年」のように、刑の長さと猶予期間がそれぞれ示されます。
猶予期間中に再び犯罪をしたり、保護観察の遵守事項に重大な違反があったりすると、執行猶予が取り消されることがあります。
執行猶予は、判決が出たら終わりという制度ではありません。猶予期間をどう過ごすかが非常に重要です。
刑の全部の執行猶予と一部の執行猶予
執行猶予には、刑の全部の執行猶予と、刑の一部の執行猶予があります。
刑の全部の執行猶予は、言い渡された刑の全部について、一定期間その執行を猶予するものです。一般に「執行猶予」と聞いて多くの方がイメージするのは、この刑の全部の執行猶予です。
一方で、刑の一部の執行猶予は、言い渡された刑の一部について実際に刑を執行し、残りの一部について執行を猶予する制度です。
どの制度が問題になるかは、事件の内容、言い渡される刑の重さ、前科前歴、再犯防止の必要性などによって変わります。判決の内容を正確に理解することが大切です。
保護観察付き執行猶予とは
執行猶予が付く場合、保護観察が付されることがあります。
保護観察付き執行猶予では、社会の中で生活しながら、保護観察官や保護司の指導監督を受けることになります。再犯を防ぎ、生活を立て直すための制度です。
保護観察が付いた場合には、一定の遵守事項を守る必要があります。生活状況、交友関係、仕事、通院、薬物や飲酒の問題など、事件の内容に応じた指導が行われることがあります。
保護観察にきちんと対応することは、執行猶予を維持するうえでも重要です。軽く考えず、決められた約束を守る必要があります。
執行猶予が取り消される場合
執行猶予が付いても、期間中の行動によっては、執行猶予が取り消されることがあります。
執行猶予が取り消されると、猶予されていた刑の執行を受けることになります。つまり、刑務所に入るリスクが現実化します。
取消しには、法律上必ず取り消される必要的取消しと、裁判所の判断で取り消されることがある裁量的取消しがあります。
執行猶予付き判決は、刑務所に入らずに済んだというだけで終わりではありません。猶予期間中の生活をどう送るかが非常に重要です。
必要的取消しとは
必要的取消しとは、一定の事情がある場合に、裁判所が執行猶予を取り消さなければならないものです。
代表的なのは、執行猶予期間中にさらに罪を犯し、拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予が付かなかった場合です。
また、執行猶予の言渡し前に犯した他の罪について、拘禁刑以上の実刑判決を受けた場合なども問題になります。
必要的取消しに当たる場合には、前の事件で猶予されていた刑の執行を受けることになるため、生活への影響は非常に大きくなります。
裁量的取消しとは
裁量的取消しとは、一定の事情がある場合に、裁判所の判断で執行猶予が取り消されることがあるものです。
たとえば、執行猶予期間中にさらに罪を犯し、罰金刑に処せられた場合には、執行猶予の取消しが問題になることがあります。
また、保護観察付き執行猶予の場合、保護観察の遵守事項を守らず、その情状が重いときには、取消しが問題になることがあります。
裁量的取消しは、必ず取り消されるという意味ではありません。しかし、執行猶予期間中の再犯や重大な遵守事項違反は、非常に重く見られる可能性があります。
執行猶予取消しの手続
執行猶予の取消しは、自動的に処理されるだけではなく、裁判所の手続で判断されます。
通常、検察官の請求を受けて、裁判所が取消しを判断します。その際、執行猶予を受けている本人や代理人の意見を聴く手続が行われることがあります。
執行猶予取消しが問題になっている場合には、何が取消しの理由とされているのか、必要的取消しなのか裁量的取消しなのか、主張できる事情があるのかを早めに確認する必要があります。
特に、保護観察の遵守事項違反や罰金事件が理由になっている場合には、違反の内容、経緯、反省状況、今後の改善策を整理することが重要です。
執行猶予中に再犯した場合
執行猶予中に再び犯罪をした場合、執行猶予の取消しや、新しい事件での処分が問題になります。
特に、新たな事件で拘禁刑以上の実刑判決を受ける場合には、前の執行猶予が取り消されるリスクが高くなります。その場合、前の刑と新しい刑の両方が重くのしかかることがあります。
執行猶予中の事件では、通常の事件よりも見通しが厳しくなることがあります。早い段階で、何が起きたのか、どのような証拠があるのか、示談や再発防止策をどう整えるのかを確認する必要があります。
執行猶予中だからこそ、「今回は軽い事件だから大丈夫」と判断しないことが大切です。
執行猶予中の新たな事件については、 千葉で執行猶予中の事件を弁護士に相談するなら のページも参考になります。
再度の執行猶予が問題になる場合
過去に執行猶予付き判決を受けている場合でも、一定の場合には再度の執行猶予が問題になることがあります。
現在の刑法では、前に拘禁刑に処せられ、その刑の全部の執行を猶予された人が、2年以下の拘禁刑の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときには、再度の執行猶予が問題になることがあります。
ただし、再度の執行猶予は、初めての執行猶予よりも判断が厳しくなります。前回の事件からの経過、今回の事件の内容、再犯に至った事情、被害者対応、生活環境、治療や更生の取り組みなどが重要になります。
再犯事件では、本人の反省だけでなく、なぜ再犯に至ったのか、今後どう防ぐのかを具体的に示す必要があります。
執行猶予を目指すために重要な事情
執行猶予を目指すためには、裁判所に対して、社会の中で更生できる事情を具体的に示す必要があります。
被害者がいる事件では、謝罪、被害弁償、示談の有無が重要になることがあります。被害が回復されているか、被害者の処罰感情がどのようなものかは、裁判で見られることがあります。
本人の反省、再発防止策、家族の監督体制、仕事や学校への復帰、通院や治療、交友関係の見直しなども重要です。
単に「反省しています」と述べるだけでは足りない場合があります。なぜ事件が起きたのか、何を変えるのか、誰が支えるのかを具体的に整理することが大切です。
量刑で見られる事情
裁判所が刑の重さや執行猶予を付けるかどうかを考える際には、犯罪そのものの事情と、本人側の事情が見られます。
犯罪そのものの事情としては、結果の重さ、危険性、被害の程度、動機、計画性、犯行態様などが問題になります。
本人側の事情としては、前科前歴、反省、被害者への弁償、示談の成否、家族の監督体制、仕事や生活の状況、再発防止策などが問題になります。
執行猶予を目指す場合には、事件の重さを正面から受け止めたうえで、社会内で更生できる事情を具体的に示す必要があります。
示談と執行猶予の関係
被害者がいる事件では、示談が執行猶予を目指すうえで重要な事情になることがあります。
示談が成立している場合、被害弁償が済んでいること、被害者対応が進んでいること、被害者の意向が示されていることを裁判所に伝えることができます。
ただし、示談が成立すれば必ず執行猶予になるわけではありません。事件の重大性、被害の程度、犯行態様、前科前歴なども総合的に判断されます。
また、本人や家族が直接被害者へ連絡することには注意が必要です。謝罪のつもりでも、被害者に不安を与えたり、証拠隠滅や威迫を疑われたりすることがあります。
示談について詳しく知りたい方は、 示談とは のページも確認してください。
起訴後に執行猶予を目指す場合
執行猶予は、有罪判決が見込まれる刑事裁判で問題になります。そのため、起訴後は、裁判に向けた準備が重要になります。
認めている事件では、被害者対応、示談、反省、再発防止策、家族の監督体制、仕事や生活の安定を整理する必要があります。
争っている事件では、まず起訴内容を争うべきかが重要です。一方で、争点や証拠関係によっては、予備的に量刑や執行猶予を見据えた準備を検討する場合もあります。
起訴後の流れについては、 千葉で起訴されたらどうなるのか のページも参考になります。
保釈と執行猶予の違い
保釈と執行猶予は、まったく別の制度です。
保釈は、起訴後に勾留されている被告人について、判決が確定する前に身体拘束を解く制度です。
執行猶予は、有罪判決が出た後に、刑の執行を一定期間猶予する制度です。判決の内容として問題になります。
つまり、保釈されたからといって、執行猶予が決まったわけではありません。逆に、保釈されなかったからといって、必ず実刑になるわけでもありません。
保釈について詳しく知りたい方は、 保釈とは のページも確認してください。
執行猶予と会社・学校への影響
執行猶予が付けば、直ちに刑務所へ入ることは避けられるため、仕事や学校への復帰を考えやすくなる場合があります。
ただし、執行猶予付き判決は有罪判決です。職種、資格、学校の規則、職場の就業規則によっては、処分や説明が問題になることがあります。
また、事件の内容によっては、被害者や関係者と同じ職場・学校にいる場合もあります。その場合、接触を避ける方法や、復帰の仕方を慎重に考える必要があります。
会社や学校への影響が不安な方は、 会社・学校に知られたくない方へ のページも参考になります。
執行猶予と実名報道の不安
執行猶予が付いたからといって、実名報道を必ず避けられるわけではありません。
報道されるかどうかは、事件の内容、社会的関心、本人の立場、被害の重大性などによって変わります。裁判になっている事件では、報道やインターネット上の情報が残ることもあります。
実名報道を完全に防げるとは限りませんが、早い段階から示談、被害者対応、生活への影響を抑える対応を考えることは重要です。
実名報道が不安な方は、 実名報道を避けたい のページも確認してください。
少年事件で執行猶予が問題になる場合
20歳未満の少年事件では、通常、家庭裁判所で保護処分などが問題になります。
しかし、重大事件や18歳・19歳の特定少年の事件では、家庭裁判所から検察官へ送致され、刑事裁判になることがあります。
少年であっても、刑事裁判になった場合には、刑罰が言い渡されることがあり、執行猶予が付くかどうかが問題になる場合があります。
少年事件では、家庭での監督体制、学校や仕事の環境、被害者対応、再非行防止策などが特に重要です。
少年事件で親が何をすべきかについては、 少年事件で親がすべきこと のページも参考になります。
家族が執行猶予を目指すためにできること
執行猶予を目指すうえで、家族の協力が重要になることがあります。
家族ができることとして、本人の生活環境を整えること、再発防止策に協力すること、通院や治療を支えること、交友関係やスマートフォンの使い方を見直すこと、仕事や学校への復帰を支えることなどがあります。
ただし、「家族が見ます」という抽象的な説明だけでは足りない場合があります。誰が、どこで、どのように監督するのかを具体的に整理することが大切です。
家族が逮捕・勾留段階から動く場合には、 家族が逮捕されたら のページも確認してください。
執行猶予を弁護士に相談する意味
執行猶予を目指すためには、事件の内容に応じて、裁判に向けた準備を行う必要があります。
被害者がいる事件では、示談、被害弁償、謝罪文、被害者の意向が問題になります。示談が難しい場合でも、謝罪文、被害弁償の準備、供託、再発防止策などを検討することがあります。
薬物事件、性犯罪、交通犯罪、暴力事件などでは、再発防止策の内容が重要になることがあります。通院、治療、カウンセリング、運転をしない環境、飲酒習慣の見直し、家族の監督など、事件の原因に応じた対策が必要です。
弁護士に相談することで、裁判で何を示すべきか、どの資料を準備すべきか、どのように本人の反省や更生環境を伝えるべきかを整理できます。
弁護士坂口靖が執行猶予を目指す事件で重視している対応方針
私、坂口靖が執行猶予を目指す事件でまず確認するのは、単に「初犯かどうか」ではありません。
起訴内容、証拠関係、本人の認否、被害者の有無、示談の可能性、前科前歴、家族の監督体制、仕事や学校の状況、再発防止策を確認します。
そのうえで、裁判所に対して、社会の中で更生できる事情を具体的に示せるよう準備します。反省文を出すだけでなく、なぜ事件が起きたのか、何を変えるのか、誰が支えるのか、今後どのように再発を防ぐのかを整理することが大切です。
執行猶予は、刑務所に入らずに済むかどうかに直結する非常に重要な問題です。同時に、執行猶予が付いた後の生活をどう送るかも重要です。判決を得ることだけでなく、その後の生活を見据えた対応を考える必要があります。
当事務所でこれまで対応してきた刑事事件の一部は、 解決実績 として掲載しています。解決実績は過去の対応例であり、同じ罪名でも同じ結果になるとは限りませんが、相談前に当事務所の対応方針を確認したい方は、あわせてご覧ください。
弁護士としての経歴や刑事事件への考え方は、 弁護士紹介 のページにも掲載しています。
千葉で執行猶予について不安な方へ
執行猶予とは、有罪判決が出た場合でも、一定期間、刑の執行を猶予し、直ちに刑務所に入ることを避けられる制度です。
しかし、執行猶予は無罪ではなく、有罪判決であるため前科が問題になります。また、猶予期間中に再び犯罪をした場合などには、執行猶予が取り消されるリスクがあります。
千葉で刑事事件の執行猶予について不安がある方は、まず、起訴されているのか、どのような刑が見込まれるのか、被害者対応は進んでいるのか、再発防止策を具体的に示せるのかを確認してください。
弁護士費用が気になる方は、 千葉での弁護士費用について もご確認ください。
執行猶予に関するよくある質問
Q 執行猶予とは何ですか?
A 執行猶予とは、有罪判決で刑を言い渡された場合でも、一定期間その刑の執行を猶予し、直ちに刑務所に入ることを避けられる制度です。猶予期間中に問題なく過ごし、執行猶予が取り消されなければ、猶予されていた刑の執行を受けずに済みます。
Q 執行猶予と実刑は何が違いますか?
A 実刑は、言い渡された刑について執行猶予が付かず、実際に刑の執行を受けることをいいます。執行猶予が付けば、直ちに刑務所へ入ることは避けられます。ただし、有罪判決であることに変わりはありません。
Q 執行猶予が付くと前科はつきますか?
A つきます。執行猶予付き判決でも、有罪判決であることに変わりはありません。刑務所に入らなかったとしても、前科として扱われます。
Q 執行猶予と不起訴は違いますか?
A 違います。不起訴は、検察官が裁判にかけない処分で、通常は前科がつきません。執行猶予は、起訴後の裁判で有罪判決が出た場合に、刑の執行を一定期間猶予する制度です。
Q 執行猶予が付くための条件は何ですか?
A 基本的には、言い渡される刑が3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であることなどが問題になります。ただし、形式的な条件を満たしていても必ず執行猶予が付くわけではなく、事件の内容や情状が総合的に判断されます。
Q 執行猶予期間はどのくらいですか?
A 刑の全部の執行猶予では、裁判が確定した日から1年以上5年以下の範囲で期間が定められます。判決では、「拘禁刑2年、執行猶予3年」のように、刑と猶予期間が示されます。
Q 初犯なら執行猶予が付きますか?
A 初犯であることは有利な事情になることがありますが、必ず執行猶予が付くわけではありません。事件の重大性、被害の程度、被害者の処罰感情、示談の有無、反省状況、再発防止策などが総合的に判断されます。
Q 示談すれば執行猶予になりますか?
A 示談は執行猶予を目指すうえで重要な事情になることがあります。ただし、示談が成立すれば必ず執行猶予になるわけではありません。事件の内容、被害の程度、前科前歴、犯行態様なども判断されます。
Q 保護観察付き執行猶予とは何ですか?
A 保護観察付き執行猶予とは、執行猶予期間中に保護観察官や保護司の指導監督を受けながら社会内で生活する制度です。遵守事項を守り、再犯防止に向けて生活を立て直すことが重要になります。
Q 執行猶予が取り消されることはありますか?
A あります。執行猶予期間中に再び犯罪をした場合や、保護観察付き執行猶予で遵守事項に重大な違反がある場合などには、執行猶予が取り消されることがあります。
Q 必要的取消しとは何ですか?
A 必要的取消しとは、法律上、一定の事情がある場合に執行猶予を必ず取り消さなければならないものです。たとえば、猶予期間中にさらに罪を犯し、拘禁刑以上の実刑判決を受けた場合などが問題になります。
Q 裁量的取消しとは何ですか?
A 裁量的取消しとは、一定の事情がある場合に、裁判所の判断で執行猶予が取り消されることがあるものです。猶予期間中に罰金刑に処せられた場合や、保護観察の遵守事項違反が重い場合などが問題になります。
Q 執行猶予が取り消されるとどうなりますか?
A 執行猶予が取り消されると、猶予されていた刑の執行を受けることになります。つまり、刑務所に入るリスクが現実化します。新たな事件がある場合には、その事件の刑もあわせて問題になります。
Q 執行猶予取消しの手続では何が行われますか?
A 通常、検察官の請求を受けて裁判所が取消しを判断します。本人や代理人の意見を聴く手続が行われることがあります。取消しが問題になった場合は、理由や主張できる事情を早めに整理する必要があります。
Q 執行猶予中に再犯した場合はどうなりますか?
A 執行猶予中に再び犯罪をした場合、前の執行猶予の取消しと、新しい事件での処分が問題になります。特に拘禁刑以上の実刑判決を受ける場合には、非常に厳しい見通しになることがあります。
Q 再度の執行猶予はありますか?
A 一定の場合には再度の執行猶予が問題になることがあります。ただし、初めての執行猶予よりも判断は厳しくなります。今回の事件内容、再犯に至った事情、被害者対応、再発防止策などを具体的に整理する必要があります。
Q 一部執行猶予とは何ですか?
A 一部執行猶予とは、言い渡された刑の一部について実際に執行し、残りの一部について執行を猶予する制度です。刑の全部の執行猶予とは異なる制度であり、事件の内容や再犯防止の必要性などによって問題になることがあります。
Q 保釈されれば執行猶予になりますか?
A 保釈と執行猶予は別の制度です。保釈されたからといって、判決で執行猶予が付くとは限りません。保釈後も、裁判に向けて示談、反省、再発防止策、家族の監督体制などを整える必要があります。
Q 執行猶予が付くと会社や学校に戻れますか?
A 執行猶予が付けば、直ちに刑務所へ入ることは避けられるため、仕事や学校への復帰を考えやすくなる場合があります。ただし、有罪判決であるため、職場や学校の規則、資格への影響などを確認する必要があります。
Q 執行猶予が付くと実名報道は避けられますか?
A 執行猶予が付いたからといって、実名報道を避けられるとは限りません。事件の内容、社会的関心、本人の立場などによって報道リスクは変わります。実名報道が不安な場合は、早い段階から生活への影響を抑える対応を検討する必要があります。
Q 執行猶予を目指すために家族ができることはありますか?
A 家族の監督体制を整えること、再発防止策に協力すること、生活環境を安定させること、必要に応じて通院や治療を支えることなどが考えられます。抽象的ではなく、誰がどのように支えるのかを具体的に整理することが大切です。
Q 被害者がいる事件で執行猶予を目指すには何が重要ですか?
A 被害者への謝罪、被害弁償、示談、被害者の意向、再発防止策が重要になることがあります。ただし、被害者へ直接連絡することにはリスクがあるため、弁護士を通じた対応を検討した方がよい場合があります。
Q 起訴後でも執行猶予を目指せますか?
A 起訴後の正式裁判で、有罪判決が見込まれる場合に執行猶予が問題になります。示談、反省、再発防止策、家族の監督体制、仕事や生活の状況などを裁判に向けて整理する必要があります。
Q 否認事件でも執行猶予を考える必要がありますか?
A 否認事件では、まず起訴内容を争うべきかが重要です。一方で、争点や証拠関係によっては、予備的に量刑や執行猶予を見据えた準備を検討する場合もあります。認める部分と争う部分を慎重に整理することが大切です。
Q 少年事件でも執行猶予が問題になりますか?
A 少年事件は通常、家庭裁判所で保護処分が問題になります。ただし、逆送されて刑事裁判になった場合には、少年であっても刑罰が言い渡され、執行猶予が付くかどうかが問題になることがあります。
Q 千葉で執行猶予を目指す場合、まず何を確認すべきですか?
A まず、起訴されているのか、どのような罪名・証拠関係なのか、被害者がいる事件なのか、示談や被害弁償が可能か、家族の監督体制や再発防止策を具体的に示せるかを確認してください。
