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告訴とは

相談室の机に置かれた告訴状のような書類とペンを前に、静かに話し合う人物の手元

告訴とは、犯罪の被害者などが、捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示をすることです。

刑事事件では、「被害届が出された」と聞く場合もあれば、「告訴された」と聞く場合もあります。どちらも警察に被害を伝えるものですが、告訴には、処罰を求める意思が含まれる点で、被害届とは意味が異なります。

告訴されたと聞くと、「すぐ逮捕されるのか」「もう起訴されるのか」「示談して取り消してもらえるのか」と強い不安を感じる方が多いと思います。

もっとも、告訴されたことだけで、有罪や前科が決まるわけではありません。告訴は刑事手続において重要な意味を持ちますが、その後、警察や検察官が証拠を確認し、起訴するか不起訴にするかを判断していきます。

このページでは、千葉で刑事事件の告訴について不安を感じている方やご家族に向けて、告訴の意味、被害届との違い、親告罪、告訴取消し、告訴された後の流れ、示談や不起訴との関係を整理します。

告訴とは何か

告訴とは、犯罪の被害者などの告訴権者が、捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示をすることです。

単に「被害がありました」と届け出るだけではなく、「この犯罪について処罰を求めます」という意思が含まれる点に特徴があります。

告訴は、検察官または司法警察員に対して、書面または口頭で行うことができます。実務上は、告訴状という書面を作成して提出する形がよく見られます。

告訴が受理されると、捜査機関は事件として捜査を進め、被害者や関係者から事情を聞き、証拠を確認し、加害者とされた人からも事情を聞くことがあります。

告訴と被害届の違い

告訴と被害届は、混同されやすい言葉です。

被害届は、犯罪による被害があったことを捜査機関に知らせる届出です。これに対して、告訴は、犯罪事実を申告するだけでなく、犯人の処罰を求める意思表示を含みます。

つまり、被害届は「被害を受けた」という申告が中心であり、告訴は「処罰を求める」という意思が明確に含まれるものです。

刑事事件では、この違いが処分の見通しに関わることがあります。特に親告罪では、告訴がなければ起訴できないため、告訴の有無や告訴取消しが重要になります。

被害届について詳しく知りたい方は、被害届とはのページも確認してください。

告訴できる人

告訴は、誰でも自由にできるものではありません。

基本的には、犯罪によって害を受けた被害者本人が告訴できます。また、被害者が未成年である場合などには、法定代理人が独立して告訴できる場合があります。

被害者が亡くなっている場合には、一定の親族が告訴できることがあります。ただし、被害者本人の明示した意思に反して告訴できない場合もあります。

誰が告訴できるかは、事件の内容、被害者の状況、親族関係などによって変わることがあります。告訴された側としても、誰が告訴人なのか、どのような立場で告訴しているのかを確認する意味があります。

告訴と告発の違い

告訴と似た言葉に、告発があります。

告訴は、犯罪の被害者など一定の告訴権者が行うものです。これに対して、告発は、被害者や告訴権者ではない第三者が、犯罪事実を捜査機関に申告し、処罰を求めるものです。

たとえば、会社内の不正、行政手続に関わる犯罪、被害者本人ではない人が知った犯罪などでは、告発という形が問題になることがあります。

告訴された場合と告発された場合では、誰が申告しているのか、被害者本人の意思がどのようなものか、示談や被害者対応ができるのかが変わることがあります。

親告罪とは

親告罪とは、告訴がなければ起訴できない犯罪をいいます。

親告罪では、被害者側の処罰意思が特に重視されます。そのため、告訴がされているか、起訴前に告訴が取り消されたかが、処分の見通しに大きく関わります。

親告罪にあたる事件では、示談によって告訴を取り消してもらえるかどうかが重要になることがあります。

もっとも、どの犯罪が親告罪にあたるかは、罪名や法改正の影響を確認する必要があります。過去の知識やインターネット上の古い情報だけで判断しないことが大切です。

親告罪では告訴取消しが重要になる

親告罪では、告訴がなければ起訴できません。

そのため、起訴前に告訴が取り消された場合には、検察官がその事件について起訴できなくなる場合があります。

ただし、告訴を取り消してもらうためには、被害者の意思が必要です。加害者側が一方的に「取り下げてください」と迫ってよいものではありません。

被害者の気持ち、被害回復、謝罪、示談金、今後の接触禁止などを含めて、丁寧に話し合う必要があります。本人や家族が直接連絡すると、かえって不利になることもあるため、慎重な対応が必要です。

告訴の取消しとは

告訴の取消しとは、告訴人が、いったん行った告訴を取り消すことです。

告訴は、起訴される前であれば取り消すことができます。起訴された後は、告訴を取り消しても、すでに起訴された事実を当然になかったことにできるわけではありません。

また、告訴を取り消した人は、同じ事件について再び告訴することができないとされています。

そのため、告訴取消しは、被害者側にとっても重い判断です。示談交渉では、被害者が納得できる形で被害回復がなされているか、今後の不安が解消されているかが重要になります。

告訴されたらどうなるのか

告訴されると、捜査機関が被害内容や証拠を確認し、事件として捜査を進めることがあります。

警察から呼び出しを受け、事情聴取や取調べが行われることがあります。事件の内容によっては、スマートフォン、パソコン、書類、物品などの確認や、自宅捜索が問題になることもあります。

告訴されたからといって、必ず逮捕されるわけではありません。一方で、被害者への接触、証拠隠滅のおそれ、逃亡のおそれ、事件の重大性などによっては、逮捕や勾留が問題になることがあります。

警察から連絡が来た場合には、何を聞かれるのか、どのように説明すべきか、供述調書に署名してよいかを慎重に考える必要があります。

警察から連絡が来た場合の対応については、警察から連絡が来た方へのページも参考になります。

告訴されたら逮捕されるのか

告訴されたからといって、必ず逮捕されるわけではありません。

逮捕されるかどうかは、事件の内容、証拠関係、被疑者とされた人の住所や仕事、逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ、被害者や関係者との関係などによって判断されます。

身元が安定しており、警察からの呼び出しに応じていて、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いと判断されれば、在宅事件として進むことがあります。

一方で、被害者に接触している、証拠を消すおそれがある、重大な事件である、呼び出しに応じないといった事情があると、逮捕が問題になることがあります。

逮捕について詳しく知りたい方は、逮捕とはのページも確認してください。

告訴されたら前科がつくのか

告訴されたこと自体で前科がつくわけではありません。

前科は、刑事裁判で有罪判決が確定した場合や、略式命令による罰金が確定した場合に問題になります。告訴されたこと、警察に呼ばれたこと、逮捕されたことだけで前科がつくわけではありません。

ただし、告訴をきっかけに捜査が進み、検察官が起訴すると判断し、有罪の処分が確定すれば前科が問題になります。

前科を避けたい場合には、起訴前の段階で不起訴を目指せるかを検討することが重要です。前科については、前科とはのページも参考になります。

告訴された後の取調べ

告訴された後、警察や検察官から取調べを受けることがあります。

取調べでは、告訴人の申告内容について、事実を認めるのか、違う部分があるのか、どのような経緯だったのかを聞かれます。

ここで大切なのは、事実と違う内容を安易に認めないことです。早く終わらせたい、被害者に申し訳ない、警察に逆らいたくないという気持ちから、本来と違う内容まで認めてしまうと、後で大きな不利益になることがあります。

また、供述調書が作られる場合には、内容をよく確認する必要があります。自分の話した内容と違う部分、重要なニュアンスが落ちている部分、不利に読める表現がある場合には、訂正を求めたり、署名押印を拒否したりすることが問題になります。

取調べが不安な方は、千葉の刑事事件で取調べが不安な方へのページも確認してください。

黙秘権と供述調書への対応

被疑者には、自己の意思に反して供述する必要がない権利があります。

取調べで質問されたからといって、すべてに答えなければならないわけではありません。ただし、すべての事件で黙秘すればよいということでもありません。

事実関係を説明した方がよい事件もありますし、客観的資料と一緒に説明した方が誤解を解きやすい事件もあります。

重要なのは、何を認め、何を争うのかを整理しないまま、雰囲気に流されて供述してしまわないことです。供述調書は後の起訴・不起訴や裁判で重要な意味を持つことがあるため、内容を慎重に確認する必要があります。

疑わしきは被告人の利益にという考え方

刑事裁判では、被告人が罪を犯したことを検察官が証明する必要があります。

裁判所が証拠を検討しても、被告人が罪を犯したことに確信を持てない場合には、有罪にすることはできません。一般に「疑わしきは被告人の利益に」といわれる考え方です。

もっとも、これは「何もしなくても大丈夫」という意味ではありません。身に覚えがない場合でも、取調べで不用意な供述をしてしまったり、客観的な証拠を整理しなかったりすると、不利な方向へ進むことがあります。

告訴内容に争いがある場合には、早い段階で証拠関係を確認し、どの部分が事実と違うのか、なぜ違うと言えるのかを整理することが大切です。

告訴と在宅事件

告訴された場合でも、必ず逮捕されるわけではなく、在宅事件として捜査が進むことがあります。

在宅事件とは、逮捕や勾留によって身体を拘束されず、日常生活を送りながら捜査を受ける事件です。警察や検察庁から呼び出しを受け、取調べを受けながら手続が進みます。

在宅事件では普段どおり生活できるため、「大きな問題ではないのではないか」と考えてしまう方もいます。しかし、在宅事件でも、検察官が起訴すると判断すれば、正式裁判や略式手続に進むことがあります。

在宅事件については、在宅事件とはのページも参考になります。

告訴と自宅捜索

事件の内容によっては、告訴をきっかけに捜査が進み、自宅捜索が行われることがあります。

たとえば、詐欺事件、窃盗事件、横領事件、器物損壊事件、サイバー犯罪、文書に関する事件、性犯罪関連の事件などでは、スマートフォン、パソコン、書類、記録媒体、物品などが証拠として問題になることがあります。

自宅捜索を受けた場合、慌ててデータを削除したり、物を隠したりすることは避けるべきです。証拠隠滅を疑われ、身体拘束や処分の見通しに影響することがあります。

自宅捜索を受けた場合の対応については、自宅捜索を受けた方へのページも確認してください。

告訴と示談の関係

告訴された事件では、示談が重要になることがあります。

示談とは、被害者との間で、謝罪、被害弁償、慰謝料、今後の接触禁止、告訴取消しなどについて合意することです。

被害者がいる事件では、示談が成立していることが、検察官の起訴・不起訴の判断や、裁判での量刑判断に影響することがあります。

特に親告罪では、起訴前に告訴が取り消されるかどうかが非常に重要になることがあります。

ただし、示談が成立すれば必ず不起訴になるわけではありません。事件の内容、被害の程度、前科前歴、犯行態様、被害者の処罰感情なども総合的に判断されます。

示談については、示談とはのページも確認してください。

告訴取消しと不起訴の関係

告訴取消しは、不起訴を目指すうえで重要な事情になることがあります。

親告罪では、起訴前に告訴が取り消されると、起訴できなくなる場合があります。そのため、親告罪では、示談によって告訴取消しが行われるかどうかが処分の見通しに大きく関わります。

一方で、親告罪ではない事件では、告訴が取り消されたとしても、それだけで当然に不起訴になるわけではありません。

もっとも、被害者が告訴を取り消したこと、被害弁償が行われたこと、処罰感情が和らいでいることは、起訴猶予を目指すうえで重要な事情になることがあります。

不起訴については、不起訴とはのページも参考になります。

起訴猶予と犯罪後の情況

犯罪の疑いがある場合でも、検察官が起訴しないと判断することがあります。その代表的なものが、起訴猶予による不起訴です。

起訴猶予では、事件の内容だけでなく、本人の事情、被害者対応、反省、再発防止策、家族の監督体制などが考慮されることがあります。

特に被害者がいる事件では、示談、被害弁償、謝罪、告訴取消し、被害者の処罰感情の変化などが、犯罪後の情況として重要になることがあります。

ただし、これらの事情があれば必ず起訴猶予になるわけではありません。事件の重大性、悪質性、前科前歴、被害の大きさなども含めて判断されます。

被害者に直接連絡してよいのか

告訴されたと聞くと、すぐに被害者へ謝罪したい、告訴を取り消してもらいたいと考える方がいます。

謝罪や被害弁償を考えること自体は大切です。しかし、本人や家族が直接被害者へ連絡することにはリスクがあります。

被害者から見ると、加害者側からの連絡は強い不安や圧力に感じられることがあります。「告訴を取り消してほしい」「警察に話さないでほしい」と受け取られるような連絡は、非常に危険です。

事件によっては、被害者への直接連絡が証拠隠滅や証人等威迫と疑われ、逮捕・勾留、保釈、不起訴の判断に悪影響を与えることがあります。

被害者への連絡については、被害者と連絡を取りたい方へのページも参考になります。

証拠隠滅や証人等威迫と疑われるリスク

告訴された事件で特に注意すべきなのは、証拠隠滅や証人等威迫と疑われる行動です。

本人や家族としては謝罪のつもりでも、被害者が「告訴取消しを迫られた」「警察に話すなと言われた」「怖いと感じた」と受け止めれば、状況は悪化することがあります。

また、スマートフォンのデータを削除する、関係者に口裏合わせを頼む、物や書類を隠すといった行動は、証拠隠滅を疑われる原因になります。

このような行動は、逮捕や勾留、接見禁止、保釈の判断にも影響することがあります。被害者対応や証拠に関する対応は、自己判断で進めないことが重要です。

告訴内容が虚偽・誇張の場合

告訴内容が事実と違う、被害が誇張されている、身に覚えがないという場合もあります。

その場合、感情的に反論するだけではなく、証拠を整理することが大切です。防犯カメラ、LINEやメール、通話履歴、位置情報、レシート、目撃者、診断書、契約書、送金記録など、客観的な資料が重要になることがあります。

取調べでは、告訴人の申告内容に対して、どこが違うのか、なぜ違うと言えるのかを冷静に説明する必要があります。

ただし、告訴人を直接責めたり、連絡して抗議したりすることは避けるべきです。かえって感情的対立が深まり、処分の見通しに影響することがあります。

虚偽告訴罪が問題になる場合

人に刑事処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴をした場合には、虚偽告訴罪が問題になることがあります。

もっとも、告訴内容が結果的に証拠上認められなかったからといって、直ちに虚偽告訴罪になるわけではありません。虚偽であることや、刑事処分を受けさせる目的があったことなどが問題になります。

告訴内容が虚偽だと感じる場合でも、まずは刑事事件としての防御を優先する必要があります。感情的に「虚偽告訴だ」と反発するだけではなく、客観的資料を整理し、取調べで不利な供述をしないよう注意することが大切です。

必要に応じて、後に虚偽告訴や名誉毀損などの問題を検討する場合もありますが、まずは目の前の告訴事件で不当な処分を受けないための対応を整えるべきです。

告訴された場合にやってはいけないこと

告訴された場合、焦って動くほど不利になることがあります。

まず、被害者へ直接連絡して告訴取消しを求めることは慎重に考える必要があります。謝罪のつもりでも、圧力と受け取られることがあります。

また、証拠となり得るスマートフォンのデータ、書類、写真、物品を削除・処分することは避けるべきです。証拠隠滅を疑われると、逮捕や勾留の判断に影響することがあります。

さらに、警察から呼び出しが来たときに、準備をしないまま取調べを受け、よく確認せずに供述調書へ署名することにも注意が必要です。

告訴されたときほど、まず状況を整理し、何を認めるのか、何を争うのか、被害者対応をどうするのかを冷静に考える必要があります。

家族ができること

家族が告訴のことを知った場合、まずは正確な情報を集めることが大切です。

いつ、どこで、何があったとされているのか、警察から連絡が来ているのか、本人は認めているのか争っているのか、告訴人との関係はどうなのかを整理してください。

本人が逮捕されている場合には、どこの警察署にいるのか、面会できるのか、弁護士接見が必要かを確認します。家族がすぐに本人と会えない場合でも、弁護士が接見して状況を確認できることがあります。

また、家族が被害者へ直接連絡することは慎重に考えるべきです。謝罪や示談を進める場合でも、弁護士を通じた方がよい場面があります。

接見については、接見とはのページも参考になります。

家族が弁護士を選任できる場合

本人が逮捕されている場合、本人自身が弁護士を選ぶことが難しいことがあります。

刑事事件では、本人だけでなく、一定の家族も弁護人を選任できる場合があります。家族が早い段階で弁護士に相談し、接見を依頼することで、本人の状況や取調べの様子を確認できることがあります。

特に逮捕直後は、家族が本人と直接面会できないことがあります。その間にも取調べは進むため、弁護士接見によって本人に権利を説明し、家族にも状況を伝えることが重要になる場合があります。

家族ができることは、感情的に動くことではなく、正確な情報を集め、本人の権利を守るための体制を整えることです。

告訴されたときに弁護士へ相談する意味

告訴された場合、弁護士に相談する意味は、事件の段階によって変わります。

警察から呼び出しを受けている段階では、取調べで何を話すべきか、供述調書にどう対応すべきか、逮捕の可能性があるかを整理します。

被害者がいる事件では、謝罪や示談をどのように進めるか、直接連絡してよいのか、告訴取消しが問題になるのかを確認します。

身に覚えがない事件では、告訴内容にどのように反論するか、証拠をどう集めるか、取調べで不利な供述をしないためにどう対応するかを整理します。

告訴された段階で、すでに刑事事件は大きく動き始めていることがあります。思い込みで動かず、早めに見通しを確認することが大切です。

千葉で告訴について不安な方へ

告訴とは、犯罪の被害者などが捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示をすることです。被害届よりも処罰意思が明確に含まれるため、告訴された側にとっては軽く考えない方がよい手続です。

もっとも、告訴されたことだけで前科がつくわけではありません。重要なのは、事実関係、証拠関係、被害者対応、告訴取消しの可能性、起訴・不起訴の見通しを早めに整理することです。

千葉で告訴された、警察から連絡が来た、被害者と示談したい、逮捕や前科が不安という方は、まず現在の段階を確認してください。早めに状況を整理することで、必要な対応が見えやすくなります。

告訴に関するよくある質問

告訴とは何ですか?

告訴とは、犯罪の被害者などが、捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示をすることです。単なる被害の申告ではなく、処罰を求める意思が含まれます。

告訴と被害届は違いますか?

違います。被害届は、犯罪被害があったことを申告する届出です。告訴は、犯罪事実を申告したうえで、犯人の処罰を求める意思表示をするものです。

告訴と告発は違いますか?

違います。告訴は、被害者など一定の告訴権者が行うものです。告発は、被害者や告訴権者ではない第三者が犯罪事実を申告し、処罰を求めるものです。

告訴できるのは誰ですか?

基本的には犯罪によって害を受けた被害者本人です。被害者が未成年の場合などには法定代理人が告訴できる場合があり、被害者が亡くなっている場合には一定の親族が告訴できることがあります。

告訴されたら必ず逮捕されますか?

必ず逮捕されるわけではありません。逮捕されるかどうかは、事件の内容、証拠関係、逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ、被害者や関係者との関係などを踏まえて判断されます。

告訴されたら前科がつきますか?

告訴されたこと自体で前科がつくわけではありません。前科は、有罪判決や略式命令による罰金などが確定した場合に問題になります。

告訴された後、警察から呼び出されることはありますか?

あります。警察が告訴人の話や証拠を確認したうえで、加害者と疑われる人に事情を聞くため、電話や書面で呼び出すことがあります。取調べ対応は慎重に考える必要があります。

警察から呼び出されたら、すぐ逮捕されますか?

呼び出しを受けたからといって、すぐ逮捕されるとは限りません。在宅事件として事情聴取が行われることもあります。ただし、事件内容や証拠関係によっては逮捕が問題になることもあります。

親告罪とは何ですか?

親告罪とは、告訴がなければ起訴できない犯罪をいいます。親告罪では、告訴がされているか、起訴前に告訴が取り消されたかが、処分の見通しに大きく関わります。

告訴は取り消してもらえますか?

告訴は、起訴される前であれば取り消すことができます。ただし、告訴人の意思が必要です。加害者側が一方的に取り消させることはできません。

告訴を取り消してもらえば不起訴になりますか?

親告罪では、起訴前に告訴が取り消されると、起訴できなくなる場合があります。一方、親告罪ではない事件では、告訴取消しがあっても当然に不起訴になるわけではありません。

告訴を取り消した後、もう一度告訴できますか?

告訴を取り消した人は、同じ事件について再び告訴することができないとされています。そのため、告訴取消しは被害者側にとっても重い判断になります。

起訴猶予とは何ですか?

起訴猶予とは、犯罪の疑いがある場合でも、事件の内容、本人の事情、被害者対応、反省状況、再発防止策などを踏まえ、検察官が裁判にかけないと判断する不起訴処分の一つです。

犯罪後の情況とは何ですか?

犯罪後の情況とは、事件後の本人の対応や環境のことです。示談、被害弁償、謝罪、反省、再発防止策、家族の監督体制などが問題になることがあります。

告訴された後の取調べでは何に注意すべきですか?

事実と違う内容を安易に認めないことが大切です。供述調書が作成される場合には、内容をよく確認し、違う部分や不利な表現があれば訂正を求めたり、署名押印を拒否したりすることが問題になります。

黙秘権は使えますか?

被疑者には、自己の意思に反して供述する必要がない権利があります。ただし、どのように対応すべきかは事件によって異なります。何を認め、何を争うのかを整理したうえで対応することが大切です。

疑わしきは被告人の利益にとは何ですか?

刑事裁判では、検察官が有罪を立証する必要があります。証拠を検討しても、被告人が罪を犯したことに確信を持てない場合には、有罪にすることはできないという考え方です。

告訴されても在宅事件で進むことはありますか?

あります。身元が安定していて、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断される場合には、逮捕されずに在宅事件として捜査が進むことがあります。ただし、在宅事件でも起訴される可能性はあります。

告訴されたら自宅捜索されることはありますか?

事件の内容によってはあります。スマートフォン、パソコン、書類、記録媒体、物品などが証拠として問題になる事件では、自宅捜索が行われることがあります。

示談すれば告訴を取り消してもらえますか?

示談の内容として、告訴取消しが話し合われることはあります。ただし、被害者が必ず告訴取消しに応じるわけではありません。被害者の意思を尊重しながら、慎重に交渉する必要があります。

示談すれば必ず不起訴になりますか?

必ず不起訴になるわけではありません。示談は有利な事情になることがありますが、事件の内容、被害の程度、前科前歴、犯行態様、被害者の処罰感情なども総合的に判断されます。

被害者に直接連絡してもよいですか?

直接連絡は慎重に考える必要があります。謝罪のつもりでも、被害者に不安や圧力を与えたと受け取られることがあります。証拠隠滅や証人等威迫を疑われるおそれもあるため、弁護士を通じた対応を検討した方がよい場合があります。

家族が被害者に謝罪してもよいですか?

家族からの連絡であっても、被害者にとっては加害者側からの接触です。事案によっては、圧力と受け取られるおそれがあります。謝罪や示談を進めたい場合には、連絡方法を慎重に考える必要があります。

証拠隠滅と疑われる行動には何がありますか?

スマートフォンのデータを削除する、関係書類や物品を処分する、関係者に口裏合わせを頼む、被害者に供述変更や告訴取消しを強く求めるような行動は、証拠隠滅を疑われるおそれがあります。

証人等威迫とは何ですか?

証人等威迫とは、刑事事件に関係する被害者や証人、その親族などに対し、正当な理由なく面会を強く求めたり、威迫的な行為をしたりすることです。被害者対応では特に注意が必要です。

虚偽告訴罪とは何ですか?

人に刑事処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴をした場合に問題になる犯罪です。ただし、告訴内容が結果的に証拠上認められなかったからといって、直ちに虚偽告訴罪になるわけではありません。

告訴内容が事実と違う場合はどうすればよいですか?

感情的に反論するだけではなく、客観的な証拠を整理することが大切です。防犯カメラ、LINEやメール、通話履歴、位置情報、目撃者、診断書、契約書、送金記録などが問題になることがあります。

身に覚えのない告訴でも取調べを受けますか?

受けることがあります。身に覚えがない場合でも、警察が告訴人の申告を確認するために事情聴取を行うことがあります。事実と違う点を冷静に整理し、不利な供述調書を作られないよう注意が必要です。

告訴された場合にやってはいけないことはありますか?

被害者へ直接連絡して告訴取消しを強く求めること、証拠となり得るデータや物を消すこと、準備しないまま取調べで安易に認めることは避けるべきです。まず事実関係と対応方針を整理することが大切です。

家族が弁護士を選任できますか?

本人が逮捕されている場合などには、一定の家族が弁護人を選任できる場合があります。家族が早い段階で弁護士に相談し、接見を依頼することで、本人の状況や取調べの様子を確認できることがあります。

告訴された段階で弁護士に相談する意味はありますか?

あります。取調べ対応、逮捕の可能性、示談の進め方、告訴取消しの意味、不起訴を目指す対応、身に覚えがない場合の反論方法などを早い段階で整理できます。

告訴された場合、示談はいつ進めるべきですか?

被害者がいる事件では、早めに示談を検討する意味があります。ただし、焦って直接連絡すると不利になることがあります。被害者の意思を尊重しながら、弁護士を通じて慎重に進めることが重要です。

告訴された後、会社や学校に知られることはありますか?

必ず知られるわけではありません。ただし、逮捕・勾留された場合や、会社・学校が事件の関係先である場合には、知られる可能性があります。説明の仕方や復帰の方法を慎重に考える必要があります。

告訴された後でも不起訴を目指せますか?

目指せる場合があります。証拠が不十分な事件では嫌疑不十分が問題になり、認めている事件では示談、被害弁償、反省、再発防止策、告訴取消しなどを踏まえて起訴猶予が問題になることがあります。

告訴された場合、家族は何をすればよいですか?

まず、いつ、どこで、何があったとされているのか、警察から連絡が来ているのか、本人が認めているのか争っているのかを確認してください。被害者へ直接連絡する前に、対応方法を整理することが大切です。

千葉で告訴について不安な場合、まず何を確認すべきですか?

まず、被害届なのか告訴なのか、親告罪に関係する事件なのか、警察から呼び出しがあるのか、被害者対応が必要なのか、事実関係に争いがあるのかを確認してください。現在の段階によって取るべき対応は変わります。

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弁護士 坂口 靖

プロスペクト法律事務所 / 千葉県弁護士会所属

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