まず知っておいてほしいこと
結論からいうと、刑事事件で裁判所に申立書を出す場合、基本的には書面の原本を提出する必要があります。
ただし、すべての手続で必ず原本提出が必要になるわけではありません。たとえば、接見禁止の解除について、裁判所に職権発動を求める申立ては、法律上の申立てとは性質が異なるため、FAXで提出できる場合があります。
このページでは、刑事事件の申立書とFAX提出の関係、接見禁止解除を急ぐ場合に考えられる手続について、動画の内容をもとに整理します。
刑事事件の申立書、たとえば準抗告などの書類は、基本的に書面の原本を裁判所に提出しなければ、申立てとして受け付けてもらえないというのが大原則です。
もっとも、刑事事件の手続の中には、FAXで提出できるものもあります。
今回の動画では、その一例として、接見禁止の解除に関する手続を取り上げています。接見禁止の解除を求める場面では、手続の種類を区別して考えることが大切です。
動画で詳しくご覧になりたい方は、以下からご確認ください。
刑事事件の申立てとFAX提出について解説したYouTube動画はこちら
刑事事件の申立書は原本提出が大原則
刑事事件では、申立書を裁判所に提出する場合、基本的には書面の原本を提出する必要があります。
たとえば、準抗告の申立てについては、準抗告申立書の原本を裁判所に提出して、初めてその審理が行われるという流れになります。
そのため、書面を作成してから実際に裁判所へ提出するまでに、どうしても時間がかかってしまうことがあります。
逮捕・勾留など刑事事件の流れについては、刑事手続の解説ページでもまとめています。
接見禁止の解除には2つの考え方がある
接見禁止を解除したい場合、大きく分けると2つの方法が問題になります。
一つは、接見禁止の決定に対する準抗告の申立てです。
もう一つは、裁判所に対して、接見禁止を一部解除または全部解除する決定を出すよう、職権発動を求める申立てです。
接見について基本から確認したい方は、接見とはのページも参考になります。
準抗告は申立書の原本提出が必要
接見禁止の決定に対する準抗告は、法律上の申立てです。
そのため、準抗告申立書の原本を裁判所に提出して、初めてその審理が行われるという流れになります。
この点が、準抗告の時間的な弱点です。原本を裁判所に提出する必要があるため、急いでいる場面では、提出までの時間が問題になることがあります。
職権発動を求める申立てはFAXでできる場合がある
接見禁止の解除については、準抗告とは別に、裁判所に職権発動を求めるという方法があります。
これは、裁判所に対して「接見禁止を一部解除する、または全部解除することを検討してください」とお願いする趣旨の申立てです。
法律上の申立てそのものではないため、FAXで提出できる場合があります。
動画内では、このような手続の違いを意識することが、接見禁止解除を急ぐ場面では重要になると説明しています。
勾留の執行停止の申立てもFAXでできる場合がある
法律上の申立てではなく、裁判所に職権発動を求める趣旨の書面であれば、FAX提出が考えられる場合があります。
たとえば、勾留の執行停止の申立ても、職権発動を求める趣旨のものとして整理されることがあります。
そのため、FAXで提出できる場合があるという話になります。
勾留については、勾留されたら何が起きるのかのページでも解説しています。
お願いベースの申立ては手続の性質を確認する
刑事事件では、同じように「裁判所に書面を出す」といっても、法律上の申立てなのか、職権発動を求めるお願いの趣旨なのかで、提出方法が変わることがあります。
そのため、接見禁止解除を急ぐ場合には、準抗告だけでなく、職権発動を求める申立てを先に行うことが考えられます。
もっとも、どの方法を取るべきかは、事件の内容、接見禁止の理由、被疑者と面会したい人の関係、証拠関係などによって変わります。
刑事事件では、申立ての種類を区別することが重要
刑事事件の申立書は、基本的には原本提出が必要です。
しかし、法律上の申立てではなく、裁判所に職権発動を求める趣旨の書面については、FAXで提出できる場合があります。
接見禁止解除をしたい場合には、接見禁止の決定に対する準抗告と、職権発動を求める申立てという2つの方法を区別して考えることが大切です。
ご家族が逮捕された場合や、接見禁止が付いていて面会できない場合には、家族が逮捕された方へのページもご確認ください。
刑事事件の申立てとFAX提出に関するよくあるご質問
刑事事件の申立書はFAXで提出できますか?
刑事事件の申立書は、基本的には書面の原本を裁判所に提出する必要があります。ただし、法律上の申立てではなく、裁判所に職権発動を求める申立てについては、FAXで提出できる場合があります。
準抗告はFAXでできますか?
準抗告は、申立書の原本を裁判所に提出して、初めて審理が行われるという流れになります。そのため、FAXだけで完了するものではなく、原本提出が必要になります。
接見禁止解除にはどのような手続がありますか?
接見禁止解除には、接見禁止の決定に対する準抗告の申立てと、裁判所に職権発動を求める申立てがあります。
職権発動を求める申立てとは何ですか?
裁判所に対して、接見禁止を一部解除する、または全部解除することを検討してくださいとお願いする趣旨の申立てです。法律上の申立てそのものではないため、FAXで提出できる場合があります。
勾留の執行停止の申立てもFAXでできますか?
勾留の執行停止の申立ても、職権発動を求める趣旨のものとして整理されることがあります。そのため、FAXで提出できる場合があります。
接見禁止解除を急ぐ場合はどう考えればよいですか?
準抗告だけでなく、裁判所に職権発動を求める申立てを先に行う方法も考えられます。ただし、どの手続が適切かは事案によって異なるため、早めに弁護士へ相談することが重要です。

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