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千葉で脅迫事件となったとき|逮捕・示談・今後の流れと弁護士への相談

突然、相手に強い言い方をしてしまった、メッセージを送ったあとで警察の話になった、被害申告や告訴をすると言われたという状況になると、多くの方は、これは脅迫になるのか、すぐに逮捕されるのか、この先どうなるのかと強い不安を抱えます。もっとも、脅迫事件になったからといって、その時点ですべての結論が決まるわけではありません。まずは、脅迫とは何か、強要とはどう違うのか、今どの段階にあるのかを落ち着いて整理することが大切です。

脅迫事件は、言葉やメッセージが証拠として残りやすい一方で、前後の文脈や真意が問題になりやすい事件でもあります。そのため、感情的に動いてしまう前に、被害申告の有無、取調べの予定、逮捕の可能性、示談の余地などを順番に整理することが重要です。このページでは、脅迫とは何か、強要との違い、逮捕と在宅事件、取調べで知っておきたいこと、示談や不起訴の考え方を順番に整理します。

脅迫とは何か

脅迫とは、本人またはその親族の生命、身体、自由、名誉、財産に対して害を加える旨を告げて人を脅す行為をいいます。たとえば、危害を加えることを示す言葉、社会的評価を害することを示す言葉、財産に損害を与えることを示す言葉などが、その内容や状況によって問題になります。

そのため、感情的な言い合いの中で口にした言葉であっても、内容や前後の事情によっては脅迫として扱われることがあります。他方で、すべての強い言い方が直ちに脅迫になるわけでもなく、実際には、どのような害悪を、どのような場面で、どのように伝えたのかが見られます。

脅迫と強要の違い

脅迫と近い犯罪として、強要があります。脅迫は、害を加える旨を告げる行為そのものが問題になります。これに対し、強要は、脅迫または暴行を用いて、人に義務のないことをさせたり、権利の行使を妨げたりした場合に問題となります。

そのため、単に怖がらせたとされるのか、それとも相手に何かをさせようとしたのか、やめさせようとしたのかによって、問題になる犯罪の見え方が変わることがあります。最初は脅迫のつもりで考えていても、やり取り全体の内容次第では、別の犯罪が問題になることもあります。

脅迫事件で問題になりやすい場面

脅迫事件で多いのは、口論、交際関係のトラブル、金銭トラブル、近隣トラブル、職場での対立、SNSやメッセージアプリでのやり取りなどの中で、相手に害悪を告げたと受け取られる場面です。

その場では感情的なやり取りとして終わったつもりでも、相手が後から警察に相談したり、やり取りの記録を示したりして、刑事事件として動き始めることがあります。そのため、その日に逮捕されていなくても、後日になって警察から連絡が来ることは珍しくありません。

脅迫事件では逮捕されることがあるのか

脅迫事件でも、事案によっては逮捕が問題になることがあります。ただし、脅迫事件だから必ず逮捕されるわけではありません。逮捕は、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があり、さらに逃亡や証拠隠滅のおそれがあるかどうかなどを踏まえて判断されます。

また、逮捕された場合には時間の流れが早く、警察は逮捕から48時間以内に釈放するか、検察官に身柄を送るかを判断し、検察官は身柄を受け取ってから24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に、勾留請求、起訴、釈放のいずれかを判断します。そのため、逮捕が問題になったときは、初動の整理が特に重要になります。逮捕の流れが不安な方は、逮捕された方へも参考になります。

勾留が問題になることもあります

検察官が引き続き身柄拘束が必要だと考える場合には、裁判官に勾留を請求することがあります。裁判官が、逃亡や証拠隠滅のおそれなどを踏まえて必要があると判断したときには、勾留が認められます。

捜査段階の勾留期間は原則として10日間で、やむを得ない事情がある場合にはさらに延長が認められることがあります。脅迫事件でも、相手方への再接触や証拠関係が問題視される場面では、身柄拘束が続くかどうかが大きなテーマになることがあります。勾留については、勾留のページもあわせてご覧ください。

在宅事件として進むこともあります

脅迫事件では、逮捕されず、在宅のまま捜査が進むことも少なくありません。この場合、警察から電話や書面で出頭を求められ、事情を聴かれたり、必要な資料の提出を求められたりしながら進むことがあります。

逮捕や勾留をされていない被疑者は、原則として、出頭を拒んだり、取調べの途中で退去したりすることができます。ただし、在宅事件だから安心というわけではありません。取調べでの説明や、その後の被害者対応が見通しに影響することがありますので、逮捕されていないから大丈夫と考えて先送りにしないことが大切です。在宅事件については、在宅事件とはもあわせてご覧ください。

取調べで知っておきたいこと

脅迫事件で取調べを受ける場面では、言葉の一部だけが強く切り取られやすく、前後の流れをうまく伝えようとして説明を整えすぎてしまうことがあります。しかし、実際には、何を言ったのか、どのような趣旨で言ったのか、何が事実として言えるのか、何が記憶にないのかを分けて整理することが大切です。

また、被疑者には、自己の意思に反して供述する必要がないことが告げられます。供述が書面にまとめられる場合には、その内容をよく確認し、話していないことが入っていないか、言葉の強さや前後の事情が違う形で書かれていないかを見る必要があります。内容に納得できないまま署名押印をする必要はありません。取調べについては、取調べを受ける方へも参考になります。

示談が問題になることもあります

脅迫事件では、被害者側への対応や示談がその後の見通しに大きく関わることがあります。もっとも、示談は単に金額だけの問題ではなく、謝罪の受け止め方、相手方の意向、今後接触しないことをどう整理するかなども含めて考える必要があります。

また、どの事件でも同じように示談が進むわけではありません。相手方が話合いを望まないこともありますし、そもそも今どの段階で何を優先すべきかは事件によって違います。本人が感情的に直接連絡を取ろうとすると、かえって状況を悪くすることもありますので、慎重に考えることが大切です。示談については、示談を考える方へもご覧ください。

不起訴や起訴猶予の見通しはあるのか

脅迫事件でも、不起訴となることはあります。もっとも、当然にそうなるわけではなく、証拠関係、供述の内容、被害者側の意向、被害回復の有無、事件後の対応などを踏まえて判断されます。

とくに、起訴猶予が問題になる場面では、犯人の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重、情状に加え、犯罪後の情況が見られます。被害者への謝罪、被害弁償、示談の成立、宥恕の有無は、その中で重要な事情になり得ます。そのため、不起訴を考える場面では、単に軽い事件だから大丈夫と考えるのではなく、いま何が問題となっていて、どのような事情を整理する必要があるのかを見ていくことが重要です。不起訴については、不起訴を目指す方へも参考になります。

起訴された場合の流れ

脅迫事件で起訴された場合には、公開の法廷で審理が行われる公判請求のほか、事案によっては略式手続が問題になることがあります。略式手続は、公開の法廷を開かず、書面審理で罰金などを科す手続ですが、一定の場合に正式裁判を求めることもできます。

いずれにしても、起訴されたからといって、その時点で結論が出ているわけではありません。起訴後は、公判への備え、保釈の可能性、示談や生活への影響の整理が重要になります。起訴後の流れについては、起訴のページも参考になります。

身柄拘束後の弁護人との接見

逮捕や勾留によって身柄を拘束された場合でも、弁護人または弁護人になろうとする者とは、立会人なしで接見することができます。これは、今後の取調べへの対応、示談の方針、身柄解放に向けた動きなどを相談するための重要な権利です。

一方で、ご家族との面会については、事件の内容や証拠隠滅のおそれとの関係で制限が付くことがあります。だからこそ、身柄事件になった場合には、早い段階で弁護人を通じて現在地を把握する意味が大きくなります。

ご家族が知っておきたいこと

ご家族としては、脅迫で警察沙汰になったと聞くと、すぐに逮捕なのか、前科がつくのか、何をすればよいのかと不安になると思います。しかし、初期段階では情報が限られていることも多く、結論だけを急いでも見通しを立てにくいことがあります。

大切なのは、何が問題になっているのか、被害申告や告訴があるのか、出頭の話があるのか、メッセージなどの資料が残っているのか、被害者対応が必要なのかを順番に整理することです。家族の立場からの初動対応は、家族が逮捕された方へも参考になります。

脅迫事件で弁護士に相談する意味

脅迫事件では、早い段階で事情を整理することに意味があります。何が争点なのか、脅迫として見るべき事案なのか、強要まで問題になるのか、被害者対応をどう考えるのか、取調べでどこに注意するべきかは、事件によって違います。

また、被疑者本人だけでなく、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹も独立して弁護人を選任することができます。脅迫事件は、感情的なやり取りの延長で起きやすい一方で、その後の説明や対応によって見通しが変わることがあります。だからこそ、感情的に動く前に、今の段階で何を優先すべきかを整理することが大切です。私選弁護人については、私選弁護人とはもご覧ください。

脅迫事件で大切なのは、早い段階で現在地をつかむことです

脅迫という言葉だけを聞くと、たいしたことはないと考えてしまうこともあれば、逆にもう終わりだと感じてしまうこともあります。しかし、実際には、被害申告の段階なのか、在宅で捜査が進んでいるのか、逮捕が問題になっているのか、示談を考えるべき段階なのか、起訴後の対応を考える段階なのかによって、取るべき対応は変わります。

大切なのは、今の段階、争点、被害者対応の必要性を順番に整理し、その時点で必要な対応を整えていくことです。その積み重ねが、その後の見通しを考える土台になります。

脅迫に関するよくあるご質問

脅迫とは何ですか

脅迫とは、本人またはその親族の生命、身体、自由、名誉、財産に対して害を加える旨を告げて人を脅す行為です。言葉やメッセージの内容、前後の状況によって問題になるかどうかが見られます。

脅迫と強要は何が違うのですか

脅迫は害悪を告げる行為そのものが問題になります。これに対し、強要は、脅迫や暴行によって相手に義務のないことをさせたり、権利の行使を妨げたりした場合に成立します。

脅迫事件では必ず逮捕されますか

必ず逮捕されるわけではありません。逮捕は、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由に加え、逃亡や証拠隠滅のおそれがあるかなどを踏まえて判断されます。在宅のまま捜査が進むこともあります。

逮捕された後は、どのくらいで次の判断がされますか

警察は逮捕から48時間以内に釈放するか検察官に送るかを判断し、検察官は身柄を受け取ってから24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に、勾留請求、起訴、釈放のいずれかを判断します。逮捕直後の数日は特に重要です。

在宅事件では警察の呼出しを断れますか

逮捕や勾留をされていない被疑者は、原則として、出頭を拒んだり、取調べの途中で退去したりすることができます。ただし、何が問題になっているのかを整理しないまま対応するのは避けたいところです。

取調べでは何に気をつければよいですか

何を言ったのか、どのような趣旨だったのか、何が事実として言えるのか、何が記憶にないのかを分けて整理することが大切です。供述が書面にまとめられる場合には、その内容をよく確認し、納得できないまま署名押印しないことが重要です。

脅迫事件でも黙っていてよいのですか

自己の意思に反して供述する必要はありません。取調べでは、そのことがあらかじめ告げられます。もっとも、何をどこまで話すかは、事件の内容や争点との関係で慎重に考える必要があります。

起訴猶予になるにはどのような事情が見られますか

犯人の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重、情状に加え、犯罪後の情況が見られます。被害者への謝罪、被害弁償、示談の成立、宥恕の有無などは、その中で重要な事情になり得ます。

身柄拘束後は弁護士と面会できますか

はい。逮捕や勾留で身柄を拘束された場合でも、弁護人または弁護人になろうとする者とは、立会人なしで接見することができます。今後の取調べや示談、身柄解放の方針を相談するうえで重要です。

脅迫事件でも略式手続になることはありますか

事案によっては問題になります。略式手続は、公開の法廷を開かず、書面審理で罰金などを科す手続です。不服がある場合には、一定の期間内に正式裁判を求めることができます。

脅迫事件で示談は重要ですか

事件の内容によってはとても重要です。被害者への謝罪や被害弁償、示談の成立は、犯罪後の情況として見られ、起訴猶予や量刑を考えるうえで意味を持つことがあります。

家族が先に弁護士を依頼することはできますか

はい。被疑者本人だけでなく、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹も独立して弁護人を選任することができます。本人が動揺している場面でも、ご家族が先に状況整理を始めることには意味があります。

プロスペクト法律事務所の弁護士坂口靖の写真

弁護士 坂口 靖

プロスペクト法律事務所 / 千葉県弁護士会所属

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